アハマダ・スミスは少年の頃にインド洋上のコモロ諸島(彼の出身は「大コモロ島」)からマルセに移住、2000 年代にフランス語詩人として「スラム」界デビュー。以来、彼の表現手段はそのフランス語詩と表現的な朗読パフォーマンスだったのですが、そのサウンド環境を彼のルーツであるインド洋の音楽で構築していきます。セカンドアルバムであるこの”Origines”は題が示すように複数のオリジンを巡る旅のようなアルバムです。コモロ、マイヨット、レユニオン、タンザニア(ザンジバル)で、彼は土地のトラッド・ミュージシャンやママさんコーラス隊や児童合唱団などを録音スタジオに呼び、自分の複数のルーツと再会する「ロードムーヴィー」ならぬ「海路ムーヴィー」アルバムに仕上がっています。クリスチーヌ・サレム、アブー・シアビ、マーレッシュなどが参加。