ABOU DIARRA / SABOU

diarr-sabou “サブー” とはバンバラ語で原因理由を示す接続詞だそうですが、日本語で言えば “だから” みたいなものでしょうか?ワスルの狩猟集団の血を引き、母親が伝統音楽歌手というアブー・ディアラが率いるカマレンゴニを中心とした10人からなる完全生音アンサンブル&女性コーラス・アルバム、こちらが欧州盤セカンドとなるそうです。いかにもバンバラらしい、その気張らないハイトーンの歌声&ゆったりとしたコーラス、そして決してテクニカルとは聞こえない超絶ンゴニ演奏が、耳に嬉しいのですが、曲によりフルートやピアノ、アコーディオン、ギターが適材適所にそえられて、同時代にアコースティックなバンバラ音楽を響かせるセンスの良さも感じさせます。基本、ミディアム&ミディアム・アップ、ンゴニ演奏のリズム感を大切にした淡々とした曲調もOKですね。こんな力の抜けた自然体の演奏を聞いていると、表題 “SABOU / だから”?というのはプライヴェートな原因理由を指すのではなく、やっぱり自然や運命というものを指しているような気がします。

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