気怠い歌声が魅力の女性SSWのデビュー作と2017年最新作!
才能ある女性シンガー・ソングライターが続々と登場して賑わうインドネシアのジャズ・シーン(インドネシアではジャジーなポップス、シティ・ポップを単にジャズと呼びます)。その流れの中で、独自の存在感を醸し出しているのがダニラ(・リヤディ)です。彼女の3年ぶりの新作リリースとともに、これまで紹介出来ていなかった名作の誉れ高い前作を配給出来る事になりましたので、あわせてご紹介します。
1990年にヴェテラン・ジャズ歌手イカ・ラティ・プスパを母に生まれたダニラは、ボサ・ノーヴァやジャズ・ヴォーカル、オルタナティヴ・ロックなどを聴いて育ちました。2014年に>『トゥリシック』でデビュー。このアルバムは、現地のメディアから高い評価を受け、インディーズ・リリースながらヒット作となりました。しかし、専業歌手を自認しない彼女の活動はのんびりとしたもので、3年のインターヴァルをおいて2017年秋にリリースされた第二作目が本作『リンタサン・ワクトゥ』でした。その間には、インドネシア音楽ファンの間で話題となった名作ミュージカル映画のサントラをインディ系歌手たちがカヴァーしたアルバム『ティガ・ダラ』に2曲を提供しています。
3年ぶりの新作『リンタサン・ワクトゥ』は前作とは一風変わった作品となった意欲作。プロデュースは前作同様ラファ・プラトモですが、前作に濃厚だったジャズ色を減らし、よりインディ・ロック/ポップス寄りの音作りがなされています。ただ、気怠さ、浮遊感といったダニラの魅力はそのまま。物憂げな低音ヴォーカルはより退廃的な雰囲気を纏うようになりました。サウンドのヴァラエティに富んだこちらの作品の方が好きという方も多いかもしれません。
いずれの作品もダニラの非凡な才能を感じる事が出来る優れた作品。インドネシア音楽のファンの方だけでなく、アンニュイな女性SSWものが好きな方には是非聴いて頂きたいです。(サプライヤーインフォより)