「これはまさしくブラジルとアフリカの架け橋であり、アフロ・ブラジルそのものである。各曲を録音していたとき、そこにはさまざまな神々が降臨していたのではないだろうか。それほど霊妙不可思議なフィーリングとパワーが感じられるし、しかもすべての人類の記憶の古層を刺激するような叙情性と物語性をたたえている。このスピリチュアルな歌の数々は、どこか懐かしく、聴いていると、心が安らぎ、人類のための子守歌のようにも思える。」 (渡辺亨 / 本作ライナーノーツより)
“アフロ・ブラジリアン・ニック・ドレイク”の異名をとり、多くのリスナーに静かなる衝撃を与えた鮮烈な前作をはるかに凌ぐ、あまりの素晴らしさに聴く者を陶然とさせる、後世に残る大傑作です!
アフロ・ブラジル〜バイーアの自然観や生命観に根ざした詩、アフリカをルーツとしたオーガニックなリズム、独特のチューニングを施した五弦ギターを携えた、ニック・ドレイクを彷彿させる翳りを帯びた内省的な歌声……そんな唯一無二の音世界を持つブラジル生まれの黒人シンガー・ソングライター、チガナ・サンタナ。
09年のデビュー作『マサレー』、12年にスウェーデンのストックホルムで録音し発表したセカンド『インヴェンション・オブ・カラー』で、“アフロ・ブラジリアン・ニック・ドレイク”と絶賛を浴び、ヨーロッパのメディアで軒並みベスト・アルバムに選ばれたチガナが、自らのルーツを探求し辿り着いた西アフリカ、セネガル共和国の首都ダカールでほぼ全てを録音した3枚目のフル・アルバムにして後世に残る大傑作『テンポ&マグマ』が、2枚組というヴォリュームで待望のリリース。
弦楽器とパーカッションのみというシンプルな楽器編成を基本に、アフリカの伝統楽器やアフリカ起源の楽器を多数フィーチャーした演奏と、スピリチュアルかつ安らぎに満ちたチガナの歌声は、すべての人類の記憶の古層を刺激するような叙情性と物語性に溢れ、まるで人類のための子守歌のように響く。(メーカー資料から)