ステージ上で号泣することにかけては美空ひばりと並ぶエチオピア大スター歌手トラフーン・ゲセッセ。そんな彼のレパートリーを歌わせたらエチオピア一と言われたのがアズマリ出身の盲目の “トラフーン・フォロワー” 男性歌手モハメッド・ジミー・モハメッド。2006年に肺炎で亡くなってしまった彼が、2004年〜2006年にオランダの老舗ジャズ・パンク・バンドThe EX周辺のミュージシャンたちとともに制作したトラフーン・ゲセッセ名曲集。エチオピアの竪琴クラルとオランダの名人ジャズドラマー、ハン・ベニンクのドラムス、ゲタチュウ・メクリアのサックスなどをバックに全力アズマリ場末テイストで歌い上げています。彼は盲目で身体はガリガリで、昼の間は人前に姿を現さずにこんこんと眠り続け、夜になるとステージの上だけで輝いたというバリバリの芸人気質だったそうです。
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