SACHAL STUDIO ORCHESTRA / JAZZ AND ALL THAT, In Memory Of Dave Brubeck

大変、申し訳ございません。
『サッチャル・ジャズ』関連のCDは、
2017年1月現在、すべて、品切状態がとなっております。

解説・サラーム海上
『ジャズ・アンド・オール・ザット』!世界を驚かせた『サッチャル・ジャズ』から早2年、パキスタンのマジカルな老音楽家集団、サッチャル・ステューディオズ・オーケストラ、待望のスタジオ録音新作!

2011年にリリースされたサッチャル・ステューディオズ・オーケストラのファースト・アルバムは、故デイブ・ブルーベックをして「私が今まで聴いた中でも最も面白く最も異なるカヴァー!」と言わしめた南アジア古典音楽スタイルの「テイク・ファイヴ」はじめ、ジャズやボサノーヴァ等の有名スタンダード曲を、シタールやタブラといった伝統楽器をフィーチュアーしつつ総勢50名近いオーケストラで演じ、世界中をびっくりさてくれました。

2012年にはオーケストラ選抜メンバーによるロンドンにおけるライヴ録音2枚組アルバムを発表。シタール、サーランギー、サロード、バーンスリー、タブラ、ドーラクといったインド~パキスタン / 南アジアの伝統楽器群が繰り広げる即興プレイの変幻自在さ、そして、たなびくような生ストリングスの素晴らしさ、加えて英国人ミュージシャン達とのスリリングな共演も臨場感たっぷりに聞かせてくれました。

そして2013年秋、サッチャル・ステューディオズ・オーケストラが待望のスタジオ録音新作をリリース!録音は地元ラホールのサッチャル・スタジオ、 マスタリングはロンドンのアビーロード・スタジオで行われています。変わらずヴァイオリン、チェロ、ヴィオラほかによる流麗なストリングス・アンサンブルに各種金管や ベース、ギター、ピアノ等を配し、南アジアの伝統楽器群をメインに据えたこだわりの大編成生音オーケストレーションにおいて、新たなカヴァー・ナンバーの数々を聞かせてくれる新作となりました。

スピード感あるタイトな変拍子による演奏の中、煌めくようなシタールのプレイが印象的なデイブ・ブルーベックの「ブルー・ロンド・ア・ラ・ターク」はじめ、ハギレ良いストリングスの反復の中、タブラ&シタールのコンビネーションをフィーチュアーしたレノン=マッカートニーの「エリナー・リグビー」、南アジアのフルート、バーンスリーの音色が夢心地を誘うアントニオ・カルロス・ジョビンの「ウェイヴ」のまろやかさ、あるいはサーランギーの幽玄なイントロが導くR.E.M. の「エブリバディ・ハーツ」の深みある演奏、そして、両面太鼓ドーラクのファンキーなビートが耳に残るスティーヴィー・ワンダーの「バッド・ガール」、シタールとピアノが溶け合うようなプレイを聞かせるパット・メセニー「トゥ・ジ・エンド・オヴ・ザ・ワールド」、沈痛なメロディーをバーンスリーとサーランギーで歌うように表現したシャンソン歌手ジャック・ブレルの「ヌ・メ・キット・パ(イフ・ユー・ゴー・アウェイ)」等々、カラフルさとグルーヴ感を増した全13曲のジャズ&ポピュラー曲カヴァーの並びが、いっそう緻密なアレンジと奔放かつ華麗な伝統楽器演奏によるサッチャル・ステューディオズ・オーケストラならではのマジカルな世界を繰り広げます。

なお、この新作は去年末に逝去したデイブ・ブルーベックへの追悼アルバムと銘打たれています。


▽参考

1 You’ve Got It Bad Girl – Stevie Wonder
2 If You Go Away (Ne me quitte pas) -Jaques Brel
3 Moonlight In Vermont – Margaret Whiting, Jo Stafford (John Blackburn / Karl Suessdorf)
4 Monsoon – Afzal
5 The Pink Panther – Henry Mancini
6 Ponteio – Edu Lobo
7 Eleanor Rigby – The Beatles
8 Blue Rondo A La Turk – Dave Brubeck
9 Kafi Jazz (Five Rivers) – Baqir Abbas
10 Everybody Hurts -R.E.M.
11 Wave – Antonio Carlos Jobin
12 To The End Of The World -Pat Metheny
13 Morning Has Broken -Cat Stevens (Irish traditional)

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