MOUSSU T E JOVENTS / OPERETTE Volume 2

イイですねえ、これは、ムッスーT傑作と言いたいところです。古いオペレット・マルセイェーズのカヴァーということで(日本で言えば浅草オペラ?)、>こちらの続編となるわけですが、一聴、またまた一歩踏み出して充実しまくっている印象? ポピュラリティーの拡大、というか、冬なのに小春日和というか、ほんとウキウキするような1枚に仕上がってますね。なんかもう、一杯ひっかっけて口笛の一つも吹きたくなるような唄がズラリと並んだ傑作ですよ! いうならば、地中海は南フランス港町シャンソン小唄とでも? マルセイユならではの粋が、そこかしこに漂よいまくってます(って、南仏、行ったことないけど…)。
けれど、戦前のオペレット・マルセイェーズの名曲群をカヴァーしながらも、それが単なるノスタルジーとして響かないところが流石、というものでしょうね。古くは南仏移民が多かったとされるルイジアナのケイジャン&ブルースや、あるいはブラジル北東部のフォホーとか、もちろん地中海〜オクシタンのルーツ・ミュージックはもとより、そんな南仏育ちの感覚にフィットする音楽の鉱脈を掘り起こし取り込みながら、自分らの歌い口や楽器の鳴らし方というものをキッチリ押さえた仏サザンなロッキン&ブルージーな現行フォークロアを生み出して来たムッスーTならでは? この古き良き港町シャンソン小唄カヴァー続編もまた、キチンと現在のムッスーTの歌になっているところがミソ。ま、過去も未来も海の上も地球の裏側もなく、ムッスーTが歌えばムッスーTの歌になってしまうような音楽への取り組みの積み重ねの成果、というものでしょうね、コレは。で、それでもって、一方にキチンとオペレット・マルセイェーズの粋も脈打っているという贅沢!

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