笹久保伸、21歳の時、単身ペルーに渡り、現地の巨匠たちと交流を重ね、さらにアンデスの村々まで出向き音楽採取を行い、生活に根ざしたフォルクローレを独自に習得。滞在中にペルーの名門レーベル、イエンプサの目にとまり、他の現地レーベルも含め、現在までに13枚のアルバムをリリース。ペルーのみならず、伝統的な音楽の分野では異例中の異例といえる出来事です。本作は、29歳にして多くのキャリアを積んできた笹久保 伸の初となる日本録音制作アルバムです。録音からミキシング、マスタリングまでを、笹久保の才能を高く評価する久保田 麻琴が担当。深くも煌びやかで、存在感あるサウンドに仕上がっています。録音はほとんど数テイクで終え、奏者としての才能の高さを示すと共に、録音の生々しさの要因にもなっています。笹久保は、自身の音楽活動の原点であるペルーを中心とした「フォルクローレ」を再度取り上げ、さらにこれまでの様々な音楽活動から養われた感性で創り上げた自作を交え、今の笹久保にしかなし得ない世界を示しています。一音一音を慈しむように発せられる笹久保の深いギターの音色、そして自由なリズム感、聞くものを自然にその世界に引き込んでしまう音の力を感じさせてくれる作品です。