“今”の沖縄を表現する最高のロック・アルバム!
マルチーズロックが漕ぎ出す、新たな音楽の旅へ!
ロック、ブルース、パンク、ジプシー、クレズマー、沖縄音楽、etc。 あらゆる音楽を凝縮し、吐き出した”音楽航海日誌”。
■曲目:
01. 時代の流れ
02. タイフーンメロディ
03. ヒヤミカチロック
04. マチブル マチブイの世界
05. 橋の下
06. 音舟
07. 憂鬱なレイミー
08. この素晴らしき世界
1曲目は嘉手刈林昌の名曲のカヴァー。
そして8曲目は誰もが知っているスタンダード曲に、リーダーのもりとが新たな詞を書いて甦らせた。「このアルバムは売れない」。もりとは“生活の柄”のカウンターで、新作「音舟」のプリプロダクションの音源を流しながらそう話した。その音楽は、いわゆる耳障りのいいロックやポップミュージックとは違っていて、「売れ筋」とは異なっていた。しかし、音楽の中心には図太い芯があって、「沖縄」という強靭なアイデンティティがほとばしっていた。それは、この3年ほどの間に、もりととマルチーズロックが重ねてきた旅で得た収穫と言えるもので、世界に向けた明確なステイトメントであった。
レコーディングは2018年4月上旬、ベースの上地gacha一也がオーナーを務めるライブハウスgroove(浦添市)で行った。マルチーズロックのホームとも言える店内いっぱいに楽器を配して、録音機材を持ち込んでのレコーディングは前回と変わらない。紡ぎ出される音楽は、より多くの要素が混ざり合い、どこか不穏さをにじませながらも、明日へと向かう明確な意思が示されていた。
今回、レコーディングに新良幸人さん(THE SAKISHIMA meeting / パーシャクラブ)と多田葉子さん(こまっちゃクレズマ)が参加してくれたことで、バンドの音はより幅を広げるとともに、深度のあるものになった。
世界の隅々に至るまで、実に様々な音楽が人々の暮らしに息づいているということは、この約3年間の旅で実感した。アルバム「音舟」は、その間のマルチーズロックの航海日誌とも言える。彼らの旅の大半に同行し、その音楽に触れてきた私自身も非常に勇気づけられた。新しい世界に分け入るきっかけになるのではないかと感じた。マルチーズロックは、「ダウンタウンパレード」で描かれた風景を遠く離れて、新たな世界への扉を開いたのだ。
野田隆司(Music from Okinawa プロデューサー)
【マルチーズロック】
1997年、作詞・作曲を手がける もりとにより結成。沖縄県那覇市の栄町市場を拠点に活動。パンクロック、ブルース、フォーク、ジプシー音楽、沖縄民謡、etc。あらゆる要素を吸収したその音楽は、沖縄という深いルーツを感じさせるとともに、ユニバーサルな広がりを持つ。そのパワフルなパフォーマンスは、日本国内だけでなく海外でも高い評価を集めている。あらゆる音楽を貪欲に消化し、唯一無二、独自の世界観を体現し続けている希有なバンド。
2015年11月、ニューアルバム『ダウンタウンパレード』を、那覇市の桜坂劇場がプロデュースする「Music from Okinawa」レーベルの第一弾としてリリース。
日本国内はもちろん、WOMEX(the World Music Expo)など、海外でのライブも多数。2018年6月、3年ぶりのニューアルバム『音舟』を発表。
もりと(ヴォーカル・ギター)糸満あかね(サックス・キーボード)ホールズ(ギター)上地gacha一也(ベース)竹内新悟(ドラムス)