こちらも一切情報ナシ(ウズベク・キリル文字の解説がCDにはついていますが、読めませ〜ん)、だったんですけど、ジャケのキリル文字をなんとか解読してみると、”SANAM UYGUR ANSAMBLI(= ensemble)” となり、つまり、サナム・ウィグル・アンサンブルとなるわけで、なるほど、新疆ならぬウズベキスタン在住のウィグル人アンサンブル、ということだな、と。で、いつものように youtube にお世話になり、彼らのオスロ公演(2004)の際のヴィデオを発見!それを観ると、ジャケ前面の東洋系の顔をした二人はダンサー(&コーラス)でした。バックに控える6人のうち紅一点女性が歌手専門、男性歌手もいます。〜ウズベキスタンの北東部、隣国キルギスタンにくい込んだ(より中国に近い地域)タシュケント州のウィグル人だそうですが、使っている楽器はほとんどウズベキスタンのそれとそう変わりませんね。長いネックの弦楽器ドゥタール、擦弦楽器のキジェク(キジャック)、ネックと胴のさかいに襟のようなものがついている弦楽器ラワープ(カッシュカル・ルバーブ)などなど。で、ウズベクとウィグルの音楽の違いはどこにあるのかと言えば、ま、楽器ばかりでなく、音階とかリズム・パターンとか共通項も多いように聞こえ、はっきりとはわかりませ〜ん、が、ダンサーもいるくらいですから、少なくとも本作は、舞踊音楽の傾向が強いし、より東方アジアの民謡っぽい?少なくとも、ウズベキスタンの古典、伝統音楽にある、あの悠揚迫らぬ雰囲気はここになく、せわしないと言ってもいい弦楽器&太鼓リズムの中、高音域の女性歌手の伸びのある歌声、中低音域&中高音域の男声の野趣のある歌声が楽しめます。
▼参考