31歳のカリオカ、この新人サンバ・シンガー/コンポーザーのことをひとはビロードの唄声と評します。日常の生活リズムに寄り添ったゆとりのリズム、まろやかなソフト・ヴォイスと管やピアノも含むジャズ・コンボ・スタイルの高級感あふれるアンサンブル。ベテラン詩人エルミニオ・ベロ・ヂ・カルヴァーリョ主宰の音楽ワークショップに参加、そこから共作タッグを組むに到った成果が本作。バック・コーラスに来日経験を持つガビ・ブアルキも参加、7弦g奏者ルーカス・ポルトが全編のアレンジを担いますが、目の詰まったシルクのような繊細さでこれを体現、キコ・オルタがaccを弾くショッチ、m-2″Algas”でデュエットするゼリア・ドゥンカンの唄声とも非常にマッチしています。バイーアのアフォーシェで綴られるm-3″Ao revés”、タイトル曲m-4″Álbum de retratos”はサンバ・ジャズのスタイル、大御所のエルトン・メデイロスと共作共演したm-5″Nem sempre, nem jamais”はティピカルなテーブル・パゴーヂのスタイルが採られたり、サンバ・ガフィエイラm-7″Bola no bola”は、m-11″Queira deus”でゲスト参加するベテラン女性シンガー – アウレア・マルティンスがかつてアルバムで採り上げた楽曲のセルフ・カヴァー。優れたメロディを優雅に洗練し聴かせるための彩りもさることながら、炭火のようなソウルネスが根底に流れ、じっくり腰を据えた傍らで鳴らしたい、そんな逸品。(サプライヤーインフォより)