素晴らしい!Istanbul Technical University の Türk Musikisi Devlet Konservatuvarı (=Turkish Music State Conservatory) 40th anniversary を記念して録音されたCDの第3作目だそうです。で、1作目はトルコ各地の民謡、2作目はオスマン古典音楽、で、この3作目は20世紀に作られた名曲〜軽古典歌謡シャルク集だそー(〜サナートというと、ちょっと違うことになるんで、シャルクの方が呼び方としてイイ、と、故とうようさんもおっしゃっていたそーなので、今後は1960年代以降に国民音楽として称揚されたサナートを源流とするサナートPOPと、戦前の軽古典歌謡のシャルクの流れを汲む軽古典歌謡を分けて考えることにしましょう。 by 深沢美樹センセ)。そのITU の TMDK の卒業生?それとも先生?達による作品なのかどうか、ま、大学やコンセルヴァトリーの話は興味ないんでカットしちゃいます(にしても西洋古典音楽偏重の日本のコンセルヴァトリーとはエライ違い?確か当方でこれまで紹介してきた今様シャルク系の女性歌手の何人かがこの TMDK の卒業生だったハズ)。で、まあ、40周年おめでとー、ということで集まったカヌーン、ギター、ケメンチェ、クラリネット、ベース、パーカッションという主要6人(ほかウード、ピアノ、ストリングス・アンサンブルが曲により参加)の中でも、当店的に注目すべきはカヌーンを弾き語る女性(若い、というよりは熟女未満という感じ?)、アイシェグェル・コスタク・トクソイ〜普段は今作にも参加のご主人(ギター)&ケメン&ヴィオラで四重奏グループ “NAZENIN” として活動しているようです。で、もちろん、その繊細で流れるようなカヌーンのプレイもOKですが、その清楚に揺れる古典ヴォーカルがもっとイイかも知れません。そしてここで取り上げている20世紀に生まれた名曲というのが、例えば、ムニール・ヌレッティン・セルチュクや初期ゼキ・ミュレンのレパートリーであり、その作曲者がイスマイル・ハックやタンブリ・ジェミル・ベイだったりするわけで、コレはやっぱり見逃せない1枚じゃないでしょうか?ま、とにかく端正、涼しくなった夜にもぴったりじゃないかと。