V.A. / AL PIE DEL BALCON, Serenatas De Guanacaste

AlPieDelBalconSerenatasDeGuanacasteラテン・エレガンス溢れるセレナータ(セレナーデ)。かつてグアナカステの町々を歌い歩いた面々が、20年の時を経て再び集い再現したコスタリカのロマンチックな音楽=セレナータを納めたのが本アルバムです。20世紀の中頃、エクアドルのパシージョとメキシコのボレロの影響を強く受けて生まれたのが、グアナカステのセレナータといわれているそうです。ギターをかき鳴らし甘く切なく歌い、「ロミオとジュリエット」のワンシーンのように、男性が想いを寄せた女性の部屋(2階)の窓辺の下に佇んで、楽士達の「セレナータ」に思いを込めてアタックします(通常思いを伝えたい男性は歌いません)。それに気づいた女性がバルコニーに出てくれば万事OKというわけです。スペイン、ラテン諸国全般にあった習慣ですね。そんなセレナータを歌うのは、マックス・ゴルデンベルグ、ホセ・エベレルド・パピ・バルトダノ、サントスとオディロンのフアレス兄弟。どの歌手も適度に甘く、適度に枯れた歌声がイイですね~。ボレロ歌手よりからっとしていて、キューバでいうトローバのような古のシンガー・ソングライター(ギター弾き語り)の系譜のような音楽性を感じさせてくれます。
また、このアルバムはバックのアレンジ、演奏も良く、基本のギター、パーカッション、ベースの他、マンドリン、アコーディオン、マリンバやトランペット、サックス、そしてチューバ!のようなブラス系も曲によって使われ、ブラジルのショーロを思わすようなまろやかな展開も聞かせてくれたりします。コスタリカの国民的バンド、マルパイスのガンボア兄弟らのメンバーががっちりサポートしているようです。カリブ海周辺のラテン世界に共通する、ロマンチックでありながらダンディでノスタルジーを感じさせてくれる歌唱をタップリ聞かせてくれる音楽。ジャケットの雰囲気そのままのサウンドを期待していただけて結構です。(以上、サプライヤーインフォより)

 *数年前のこと、コスタリカを仕事で訪れた中学時代の友人がお土産に買って来てくれたCDなんですけど、それがあんまり良かったから、ここは一つとアオラ高橋社長を男と見込んで輸入依頼したわけですねえ(?)。で、まだですかよ〜、とかなんとか何回か催促しているうちに忘れてたら、ヘッヘッヘッ旦那、入荷しやしたぜ、なんて怪しい電話をもらい、この度めでたく初入荷となったわけです。苦節数年待ちましたよ(って、途中忘れていましたが…)!
ま、値段交渉やら何やらでこのコスタリカ盤、なかなか輸入が難しかったそーですが、おかげさまで、こうして売りたいものを売らせていただけるわけですね、感謝!

個人的には第一人者と目されるマックス・ゴルデンベルグもOKですが、オディロン・フアレスという人の古風かつ端正で飾りないギター&ヴォイス、折りにふれ聴き返して来ました。殊にハバネーラの “Ojos Verde Mar”  …心が洗われるような想いをして来ましたよ(ま、単純にハバネーラ歌曲に目がない、ということもありますが)。
コスタリカのセレナータ、この古めかしい美麗ジャケットに包まれた、これまた古めかしいその優雅な音楽性、たっぷりとした年月をかけて伝わり響く、その調べとリズム感が醸し出す上品な歌心、オススメする以外に何が!


△参考

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