ユッスーの問題作「エジプト」に、元オルケストル・バオバブのセネガル・ヴェテラン男性歌手=チョーン・セックが応えた感じ、でしょうか?ユッスー作品にあった賛否両論の“違和感”はココにはありません。エジプト/インド系のミュージシャンも参加し、西アフリカから中近東、そしてアジアへと続くかに見える“メリスマの道”を示すような意欲作!アラブ・インド系の歌唱法にスリ寄っているわけでもなく、基本的には西アフリカ的な唱法で一本筋を通しているセックですが、バックの受け応えが見事、と言うべきでしょう。もしくは、オリエンタルな美意識に懐柔することなく、オリエンタルな指向性を表現したセックの喉の柔軟さを褒めるべきでしょうか。アフリカとアジアの間に元来存在した音楽的な親近性を繋いで見せた、ということにもなるでしょう…。アフリカの声とオリエンタルな演奏が違和感なく溶け合っています。必聴!
1 Siiw (Celebrity)
2 Yaye (Mother)
3 Blain Djigueul (The death of a close friend)
4 Woyatina (I am talking to you)
5 Mapenda (Tribute to a friend)
6 Manmignoul (Ode to the colour black)
7 Ballago
8 Assalo (Candle games)
9 Mouhahibou (Sacred text)
10 Djirim (Orphan)
11 Doom (child)
12 Mouhamadou Bamba