THE MASTER MUSICIANS OF JAJOUKA LED BY BACHIR ATTAR / DANCING UNDER THE MOON


★ザ・マスター・ミュージシャンズ・オヴ・ジャジューカ led by バシール・アタール/ダンシング・アンダー・ザ・ムーン

〈4000歳のロックンロール〉モロッコの神秘の音楽ジャジューカの最新録音が2枚組で登場!
 もっとも早い時期から紹介されたワールド・ミュージックのひとつが、北アフリカの国モロッコに息づくジャジューカと呼ばれる音楽でした。モロッコ北部に横たわるリフ山脈にある同名の小村のみに伝わるこの伝統音楽は、ローリング・ストーンズのリーダーだったブライアン・ジョーンズ(1942-69)によって1968年に録音され、彼が亡くなった2年後の1971年に発表された『ブライアン・ジョーンズ・プレゼンツ・ザ・パイプス・オブ・パン・アット・ジャジューカ』という作品によってその存在が世界中に知れ渡るようになりました。ただその一方で、実はモロッコ国内ではほとんど知られていないというなんともミステリアスな音楽でもあります。そんなジャジューカに真正面から取り組んだのがこのアルバムで、制作したのは現在もっとも精力的にワールド・ミュージックをリリースするドイツのレーベル“Glitterbeat”。しかも同レーベルの作品としては珍しく2枚組というヴォリュームでリリースされることになりました。
 「4000歳のロックンロール」と心理学者/作家のティモシー・リアリーに言わしめたように、非常に長い歴史を誇るこの音楽は、アラブ化されたベルベル人とアンダルシア人をルーツに持つアハル・セリフ族に代々伝わってきたものとされています。その歴史の中では幾度も消滅の危機がありましたが、15世紀にこの村に行き着いたスーフィーの聖人シディ・アハメッド・シェイクが乱れた心を治癒する「バラカ」(超人的能力)を秘めた神聖な音楽として祝福したことや、19世紀のアラウィー朝時代にマラケシュやフェズのスルタン(君主)たちがその音楽を贔屓にしたことなどの幸運が重なり、現在まで奇跡的に生き延びてきました。
 そして今挙げたブライアン・ジョーンズやティモシー・リアリーのほか、ウィリアム・バロウズ(作家)やオーネット・コールマンといった著名人がこのジャジューカを取り上げたことで、感度の高い音楽ファンやサブカルチャー好きの人々から一目置かれる存在となってゆきました。ちなみに現在ジャジューカを名乗るグループは二つあり、一つは2017年に初来日を果たし現在もジャジューカ村を拠点に活動する「Joujouka」と綴るグループ、そしてもう一つは前リーダーの息子で80年代よりアメリカを拠点に活動してきたバシール・アタール率いる「Jajouka」と綴るグループで、本作は後者の方の作品となります。
 そしてコロナ禍が始める直前の2019年11月にジャジューカ村で録音されたのがこの作品で、最新の録音機材を同村に持ち込み様々な伝統音楽スタイルを可能な限り高音質で録音しました。使用されているのはガイタ(ダブルリードの木管楽器)、リラ(竹製の笛)、カマンジャ(ヴァイオリン)、ロウタール(リュート)、その他ティベル(両面太鼓)を始めとする打楽器類で、曲によっては祝祭色溢れるヴォーカルもフィーチャーされます。もちろん西洋音楽の歩み寄るようなミクスチュアは一切無く、代々受け継がれてきた伝統に則った演奏が、リアルな音質と共に繰り広げられているのが本作最大のセールス・ポイントです。
 延々と鳴り響くガイタやティベルのミステリアスなサウンドに、暫し合法的にトリップできる110分。これは2022年ワールド・ミュージック・シーンの最大の話題作となることは間違いありません。 (メーカーインフォより)
●日本語解説/帯付き

ジャジューカ村から飛び出して、永らく米国を拠点に活動していたバシール・アタールが久しぶりに帰郷、確か、出入り禁止だったとかいう噂も聞いたことがありますが(間違っていたらごめんなさい!)、許されたんでしょうかね?でも、本作の名義は “Jajouka” となっていて、未だ “Joujouka” を名乗ることは許されていないようだけど、まあ、こうして本拠地にもどり、最新機材を持ち込んでアタール一族+地元メンバー達と2枚組力作を発表したんだから、過去の行き違いは一応解消されたんでしょうね(?)。で、そーゆーことはともかく、ガイタ(ダブルリード木管)リラ(竹笛)カマンジャ(擦弦)ロウタール(リュート)その他、ティベル(両面太鼓)をはじめとする複数打楽器類による、いかにもジャジューカ村に長きに渡って伝わって来た、ベルベル的に純度の高い強迫的にループされる演奏が110分間も続きます。その長丁場にシラフで耐えられる人は少ないだろうけど、本作では、前面に出る楽器が各種曲ごとに交代、ヴォーカル&コーラス・ナンバーも交え、リズムの変化も加わり、結構、飽かせることのない曲の並びとなっていることは確か。ま、それにしたって、基本、“暫しの合法トリップ” 御用達(上記メーカーインフォにそー書いてあります)作品であることに間違いはないんですが。 

CD1
1. Dancing in Your Mind
2. The Bird Prays For Allah
3. Khamsa Khamsin
4. Habibi N’Sitini
5. Hlilya
CD2
1. Yes, Yes, Be Patient My Heart
2. Dancing Under The Moon
3. L’Ayta
4. Opening The Gate

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