変わらず黒っぽい背景を基調にした上半身ポートレイト・ジャケで、ベトナム民歌なんだか演歌なんだかPOPなんだか、女性歌手タイン・レーの近作(2012)が登場です。よりいっそう仄暗さを増したその歌い口、はっきり言って好きですね。なんだか、菊正宗が呑みたくなってくるわけですね、これが、不思議なものです(意味不明ですが)。全曲スロー、揺れて余韻を引きながら、深く溜息をつくようなそのメリスマ、ちょっと泣きそうにも見えるけど、唇を噛みしめ何も無いところに視線を送るその間合い、演歌丸かじりですよ~!イイですねえ…。首をかしげ気味にやや斜め下へ虚ろな眼差しを傾ける、その上半身ポートレイトがすべてを語っています。もういいの、あなたを責める気はないの、って、ねえ、いい女じゃないですか!って..、というような妄想はともかく、なるほどベトナム現地女性歌手攻勢、今アジアで最もたおやかと言うべきでしょうね。個人的にはタイン・レーのアルバムで一番好きですな、ご同輩!
BICH THAO / TROM NHIN NHAU
HUONG THANH / DRAGONFLY
LE QUYEN / VOL.3 NEU NHU NGAY DO
PHAM PHUONG THAO / LOI RU DAT NUOC – VOL.3