アルバム単位の録音としてはこちらが最初になるはず(シングル集としてのアルバムはこれより前にもありますが)。記念すべきファースト・アルバムです。おそらく1970年の AFRICAN SONGS レーベル録音ですが、やっぱり内容的にはそれ以前の60年代JUJUとは違うものがあるわけですね。その違いとは、前傾のリズム・パターンと、そのビートに乗って行くエレキギター&ベースの自由奔放なフレイズということになるんじゃないでしょうか。残念ながらこのナイジェリア盤CD、LP起こし丸出しの音質で、なんかちょっとエコーがかかっているようにも聞こえ、まるでお風呂場で聞いているような(それもちょっと大袈裟ですけど)…でも、それがまた変に迫力があって、複数ギター&うねうねのベース&ポリリズミックな打楽器群が渾然一体となって聞こえて来るその塩梅が、やっぱりそれ以前のJUJUと較べれば、R&BとROCKほどに違う印象で迫って来るわけです。
ところで、長尺17分の冒頭曲(LPだとside-Aのメドレー “Sunny Ti De 〜”) 、youtube に上がっているのは同タイトル、Sunny Ade & His African Beats Vol.11 収録の録音となります。基本、同じ展開の曲ですが、わずか1・2年の間にかなり整理されているのがわかります(っていうか、その1〜2年で11枚のLP発売!?)。その辺の違いも聞き比べると面白いところ(個人的には整理されていないパンキッシュな、この1stのヴァージョンの方が好きですが…)。
side-A :Sunny Ti De / Kolawole Bockersteth / Egbe Aburi / Ka Ma Gbagbe Atijo / Dele Davies
side-B :Kunle A Tewo Adura / Prince Remi Aladesuru / Gbe Mi Debute Ogo / Tonni Ani / S. K. Dada