*シロム/夜風にささやく呪文
夜の風に舞う呪文のささやき──“架空の民俗音楽”を深化させた第5作!
欧州オルタナティヴ音楽を牽引するレーベル〈Glitterbeat〉のサブ・レーベル〈tak:til〉から、スロヴェニアのトリオ、シロムの最新作が登場しました。
2015年にスロヴェニアで結成されたシロムは、アナ・クラヴァニャ(ヴァイオリン/ヴィオラ/リバーブ/ケイチャク/バラフォン/打楽器/ヴォイス)、イズトク・コレン(バンジョウ/3弦バンジョウ/ゲンブリ/モリンフール/バラフォン/打楽器)、サモ・クティン(ハーディ・ガーディ/バス・ハープ/ハルモニウム/各種リラ/タンブラ・ブラチ/リュート/打楽器/ヴォイス)の3人によるユニットです。民俗楽器から手作り楽器まで約20種類を自在に操り、〈既存の音楽を演奏しないこと〉を掲げ、〈架空の民俗音楽〉と呼ぶ独自の世界を築いてきました。これまでに4作のアルバムを発表し、そのいずれもが欧州の批評家から高い評価を獲得。2022年の『ザ・リクイファイド・スローン・オヴ・シンプリシティ』(サンビーニャ・インポート INSI-7232)は英誌 The Quietus の年間ベストにも選ばれ、ライヴでは〈Le Guess Who?〉やロンドン〈Cafe Oto〉など欧州各地の先鋭的な舞台に出演して注目を集めました。メンバーそれぞれはソロや他プロジェクトでも活動を広げながら、常に共同作業のダイナミズムを核に音楽を紡いでいます。
5作目となる本作は、2022年の『ザ・リクイファイド……』の続編にあたり、さらに旋律的で構造的なアプローチが前面に出ています。10分を超える長尺曲を中心に、緻密に編み込まれたリズムと音響が広がり、ときに祝祭的な儀式のように熱狂的に、ときに瞑想的に、聴き手を異世界へと誘います。収録曲②や⑤では澄み渡る旋律が空間に漂い、代表曲⑥ではこれまでにない劇的な展開が示されます。
彼らの創作源は音楽ではなく、自然、芸術、そして人間同士のつながりです。サモは自然の荒々しさに、アナは絵画や自己探求に、イズトクは人間の連帯と尊重に、それぞれ着想を得ています。こうしたテーマ性は音像に滲み出し、作品全体が「世界と自分たちのいま」を映すステートメントのように響きます。プリミティヴな打楽器が生む緊張感、弦楽器の深い響き、そして手作り楽器の奇妙な音色が織りなすサウンドは、幻想的なアートワークとも呼応し、音楽をさらに象徴的なものへと昇華させています。
ニューエイジやアンビエント、コンテンポラリー・クラシカルの愛好者はもちろん、民俗音楽やエクスペリメンタル・フォークに惹かれるリスナーにとっても必聴の1枚。唯一無二の音楽世界を切り拓くシロムの最新到達点です。
●日本語による説明をつけた帯を商品に添付して発送いたします。日本語解説は同封しておりません。予めご了承ください
1. Between the Fingers the Drops of Tomorrow’s Dawn
2. Curls Upon the Neck, Ribs Upon the Mountain
3. No One’s Footsteps Deep in the Beat of a Butterfly’s Wings
4. Tiny Dewdrop Explosions Crackling Delightfully
5. Hope in an All-Sufficient Space of Calm
6. The Hangman’s Shadow Fifteen Years On
7. For You, This Eve, the Wolves Will Be Enchantingly Forsaken

SIROM / I CAN BE A CLAY SNAPPER
MAGNIFICO / CHARLATAN BALKAN
VILI FAJDIGA / ZA FUK PA SPILA GRAMOFON
ŠUKAR / BALKANSKA SIMULTANKA. VOL. 1, Starogradske