2012年に、ビーンズ・レコードから国内盤発売された『デスペルタール』が当時大きな話題となった、ペルーの女性歌手ロサ・グスマン。そのアルバムは、首都リマを中心としたムシカ・クリオーヤの歌手としての本格的デビュー・アルバムでしたが、クールに貫かれた演奏と歌い口、そして自然な録音姿勢によって、これまでのムシカ・クリオーヤにはなかった、ミニマムでオーガニックなアルバムに仕上がっていました。
そんな彼女の単独アルバムとしては、実に4年ぶりのアルバムが到着しました。して内容は、驚くことにムシカ・クリオーヤではなくなんと、アヤクーチョ、アレキパ、プーノ、フニン、アンカッシュといった各地のウアイノ、ヤラビなどの山の音楽を中心に歌っています。門外漢なのでは、と一瞬心配してしまいましたが、彼女の甲高くも筋の通った歌声に、アンデスの歌がピタリとハマっています。前作同様、飾らずクールに朴訥と歌う姿も、山の音楽とマッチして、これまた今まであるようで無かったサウンドに仕上がっています。言い過ぎと言われるかも知れませんが、ハイメ・グアルディアに通じるものを感じます。
1人ギターで伴奏をするのは、山の音楽を中心に活動する中堅ギタリスト、ロランド・カラスコ・セゴビア。彼は、アンデス音楽の研究者でもあると同時に、ラウル・ガルシア・サラテ、マヌエルチャ・プラド、ダニエル・キルワヨ、カルロス・アイレ、オスカル・アビレスといった大物に師事したり、共演をして、実績を積んできた人物。彼のミニマムで伴奏に徹したギター演奏もこのアルバムにピッタリ。彼は、このアルバムの制作者、プロデューサーでもあるので、ロサ・グスマンの魅力をしっかり把握して製作されているということでしょうか。
2曲バルス(ムシカ・クリオーヤ)を披露していますが、そこにはベースとカホーンも参加。2曲内の1曲は、ルベン・ブラデスもカヴァーでも有名な「トドス・ブエルベン」を取り上げています。
〜サプライヤーインフォより
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