Pがつくかつかないかでの>こちらとは別人のフオン・トゥイですが、その落ち着き払った歌い口、当店的には非常に好感度高し!2008年にアルバム・デビュー(コレもイイ!ですが、バックはフツー)、2012年からサイゴンで活動するヴェトナムならではのJAZZを追求する新傾向グループ、”Phu Sa Group” に姉妹で参加し、歌って来たそう。で、この2014年新作もその筋のミュージシャンがバックアプしている模様で、なるほど、よくよく聞いてみると、ギター、キーボードともにかなりジャジーでありながら、それでも南ベトナムらしさを演出(細やかな打楽器使いもOK)。実に凝ったバッキングを得て、サイゴンならではの、たおやかな歌い口を聞かせるトラッドPOPということになるでしょう。節まわしの柔らかさ、情が深くてキメが細かい歌い口、やや陰のある感じも得難いし、それでいて哀歌にはなり切らない清々しさも聞かせます。なかなかのものです。ベトナム民歌系女性歌手というと、少し太くてハスキーな声の人、澄み切った高い声を出す人と、ちょっと極端な印象もありますが、この中庸ぶりは嬉しい!お見逃しなく〜(冒頭、スコールや雷のSEのみで名盤の予感がする、というスチャラカさんさすが!)。