PEDRO IACO

幽玄な七弦ギターのヴォイシングと中性的なヴォーカリゼーション、究極のコンテンポラリー・アコースティック・ブラジル音楽。5曲14分5秒が30分越えのアルバムにも匹敵する聴感、これがEPだとは俄かに信じがたいほどの高密度。
ギター奏者のエミリアーノ・カストロがプロデュースし、カイピーラ・ギターを弾くジョヴァンニ・イアジと共にイアジ・イアコとしてデュオ・アルバム「Rio Escuro」を発表。ここにはアンドレ・メマーリ(p)やエドゥ・ヒベイロ(drs)、フィ・マロスティカ(b)にチガナー・サンタナ(vo)もゲスト参加していたため大きな注目を浴びました。さてデュオの片割れペドロ・イアコは18歳の頃に英国ロンドンに留学、そこで即興コーラスという表現に出会い、のちにボビー・マクファーレンと共演するまでにいたるほど、歌/声の使い方を探求してきました。そしてブラジルに帰国後シコ・サライーヴァとエミリアーノ・カストロ、二人の優れたギター奏者に師事し、2012年には敬愛するギンガの招待を受け米国カルフォルニアで行われたブラジル音楽キャンプに参加もしています。この道のりで確立されたオペラティックなベルカント唱法、そしてハーモニーを大事にした7弦ギターの奏法を遺憾なく発揮したのがこの5曲。柔らかなファルセットの冴えるm-1″Olhos de lúsifer”、ショーロのパッセージを織り込んだm-2″Anjo Agreste”、特筆すべきなのが瑞々しいハーモニーとヴォイス・インプロが魔術のように混じり合うm-3″Apolache”、とここまでが自作楽曲で、ヤマンドゥ・コスタ作m-4″Bem-Vindo”、ギンガ作m-5″Franciscana”と二曲の秀逸なカヴァーも収録。リズム楽器を一切挟まず、ギターの爪弾きと自身の声の多重録音で構築されたアーティスティックな作品。(サプライヤーインフォより)

go top