ダラーラスは別格として(フォロワーっぽいムードも?)
このニコス・ベルティス、
10年代の人気ライカ男性歌手ナンバー1でしょう。
実力も歌心もハードボイルドな美男子ぶりも文句ナシ!
ニコス・ヴェルティス、76年にオランダ生まれだそうですが、ルーツはトルコ国境にほど近いカヴァラだそう。03年のデビュー以来、すべての作が現地で大ヒット、屈指のギリシャ人気男性歌手として活躍中だそう。そして昨年暮れのこの8作目、なるほどバランスがイイ、というか塩梅がイイですねえ。ブラス入りファンクやユーロ・ロック風、フォーキーなテイストも曲により取り入れて、そこそこ新しさを演出しつつも、基本はギリシャ的弦使いに沿って歌われる王道ライカです。古いラジオから流れてこそ似合うような旋律が、抑制の効いた泣きのある節まわしで歌われて、中高音域で放物線を描くように伸び、そして下降して行くその歌、ヨルゴス・ダラーラスに似ていますが、うがった見方をすれば、ニコスがヨルゴスの追従者であるというより、これがギリシャ人一般に最大公約数的に好まれる男声のあり方かもしれませんねえ…。、15歳にしてブズーキを弾くことに夢中だったというニコス少年の音楽的未来は、約束されていた、とでも。
*全く問題のない中古盤です。
<Nikos Bertis / Megala Logia (Cobalt) 2016
-best collection, 20 tracks 〜再入荷待ち