「うおぉぉ、ついに、出たぁ~。マロヤ・ジャズのピアニスト、メディ・ジェルヴィルの新作。」by bunboniさん>bunboni.livedoor.blog/2017-04-09 陳謝&感謝!
というわけで、>前作から一応5年(って、前作、なかなか入荷せず、去年入ったものですから、5年というレンジにはあまり実感が湧きませんが、〜とは言え前作CD、一度切りの入荷、その後ウンともスンとも入荷しなくなってしまいましたが)、マンを持しての新作、しかもUSジャズ・レーベルからということで、イメージ的にはジャズ〜フュージョン色がより強くなったような感じもしてしまいますが、それはランディ・ブレッカー(トランペット / 北米)、グエン・レ(ギター / ベトナム出身)、ドミニク・ディ・ピアッツァ(ベース/ 仏)、ダミアン・シュミット(ドラマー /仏)、そしてブラジルから!アミルトン・ジ・オランダ(バンドリン)、ジョバンニ・イダルゴ(コンガ / NY)、ミッシェル・アリボ(ベース /マルチニック出身)という名うてのインストゥルメンタリストが集い、参加していることでも、納得されるでしょう。が、しかし、いわゆる ”マロヤ・ジャズ” という方向性は明確、アフリカ〜マダガスカルからレユニオンに移入させられた人々が生み出したとされるハチロク系のトラディショナル系パーカッション音楽(通常コール&レスポンスの歌がつきます)、マロヤならではのハチロク系ビート感は今作でもきっちり生かされているし(これまで以上に洗練されたリズム表現において)、何よりジャケ写でメディ・ジェルヴィル自身が抱えているカヤンブ(簾みたいな箱型のシェイカー、マロヤに欠かせない打楽器)が象徴的でしょう。そして13曲中7曲で、クールで清涼感ある感触の、インド洋クレオールらしい旋律も辿るメディ自身のヴォーカル(スキャットも)が聞こえていて、その歌声は彼のピアノ・タッチに負けず劣らず印象に残ります。名作、と言われた2011年作の “Fo Kronm La Vi” 以上に完成度が高いことは、聴いての通り(エレピやシンセを排し、より完成度の高い演奏を仕上げることができたのは、名うてのミュージシャン達の配置によるものでしょう)。先ほど言ったことと矛盾するようですが、いわゆる “ジャズ〜フュージョン色” というステレオタイプを通り越して、メディ・ジェルヴィルのイノヴェイトによる “マロヤ・ジャズ” のカラーがより鮮明に磨き上げられたと感じることができる新作かと。>★