★マリア・テレーザ・デ・ノローニャ/ファドの淑女
“アマリア・ロドリゲスの唯一の好敵手”のファースト・アルバムがついに復刻!!
〈アマリア・ロドリゲスの唯一の好敵手〉といわれ、円熟の頂点で引退をした、伝説的なファドの女性歌手マリア・テレーザ・デ・ノローニャ(1918~1993)。14世紀に発する王家の血筋をひくという貴族の家に生まれ、オペラを学んだが、38年、20歳のときに国営ラジオでファドをうたいはじめ、その気品あふれる歌声でリスナーを魅了。「貴族ファド」とも呼ばれた。しかしその録音は多くなく、彼女の初めてのアルバムとして1962年にリリースされたのがこれだ。アマリアとは対照的に、その歌声は清楚で素直で滑らか。それだけに高貴な芸術性を感じさせる。このような歌声を聴かせた歌手は後にも先にも彼女しかいない。ファド・ファンには絶対おすすめの1枚だ。 (メーカーインフォより)国内配給盤は売り切れています。
30年代末から歌い始めた貴婦人ノローニャですが、意外なことにLPアルバムはこの作がファースト、ということで、それまでの録音はSP / EPのみだったわけですね。しかもこの62年から10年後にはラスト・アルバムをリリース、その後、70年代前半頃には引退してしまうわけで、儚いというか執着がないというか、歌に対する貪欲さ保ち続け、その最晩年の70歳代末まで歌い続けたアマリア・ロドリゲスとはまさに対象的。そんな違いは歌にもあらわれて、なんともスッキリとした哀しみ?を振りまく楚々とした歌い口ですが、その声は、ファドでしかありえないサムシングをキッチリと伝えてくれるわけで、ある意味、天才だったんでしょうね。それにしても、このジャケの芸の無いこと…残念ですねえ、内容を何も伝えていません。
1. アレシャンドリーノ
2. 我が光
3. 幻滅
4. わたしは幸せ
5. トリカーナの歌
6. 捨てられたバラ
7. 我が痛み
8. モウラリア
9. 運命
10. アナジアのファド
11. 愛、そしてサウダーデのカンティーガ
12. モウラリアでいやされて