注目の女性シンガーによる、メロウでAORフレイヴァーも感じる上質なコンテンポラリー・フォルクローレ発掘盤。
アカ・セカ・トリオ(アンドレス・ベエウサエルト、マリアノ・カンテーロ)、トリオ・ファミリア(マルコス・アルチェッティ)の各メンバーが参加したゲストも豪華な入魂の一枚。
ラ・プラタ出身で多数の音楽家を輩出しているUNLP(国立ラ・プラタ大学)を卒業、ネウケンに移り住み、本作にも全面的に参加するギター奏者ホルヘ・パラシオスとのデュオ – ヘマ・デル・ソルだけでなく、女性だけのブラジル音楽をレパートリーとしたトリオ – フロール・ヂ・リスなど多岐に渡る表現活動をするマリア・スアレスが、アルゼンチンのコンテンポラリー・フォルクローレを代表する豪華な演奏陣と自身のコンポーズを中心に丁寧に作り上げたのが本作(2016年発表)。湧き上がるように澄んだ唄声が広大なパンパを思わせる冒頭”Contidiana”から、アンドレス・ベエウサエルト(p)とマルコス・アルチェッティ(fletless b)のコンテンポラリー・ジャズに基づいた繊細なハーモニーとフォルクローレ・リズムからブラック・ミュージックの要素まで万能に叩き分けるマリアーノ・カンテイロ(drs)らのアンサンブルが滑らかでメロウな雰囲気を醸し出しています。一転、アコースティックな音場にマリナ・アレセイゴルのチェロが映えるm-2″Que deje el suelo”、そして驚きなのがブラジルのロック・バンド – ロス・エルマーノスの名曲m-3″Casa prefabricada”(マルセロ・カメロ作)のカヴァー。川沿い音楽の流儀に染めたこの佳曲はまた新鮮に聴こえます。またあらゆる場面でホルヘ・パラシオスのハープを模したり、スパニッシュの手法を取り入れた巧みなギターの表現も好アクセント。フェデリコ・ヌニェス(cl)らの管楽器アンサンブルを生かした洗練のカンドンベ・ファンクm-6″Mujer ser”、ブエノス・アイレスのインディー・フォークで人気を博すルシオ・マンテルのカヴァーm-8″Bailar con tu sombra”もあり、多彩さと音への想いがギュッと凝縮された一枚。(サプライヤーインフォより)