ルドヴィコス・トン・アノイオン、1951年にクレタ島の山間の村で生まれ、育ったそうです。珍しくもマンドリンを弾き語るSSWです。デビューはマノス・ハジダキスがクレタを訪れた際に歌を聞いてもらい認められたところからスタート、1985年にデビューアルバムをリリースしています(我らがマリア・アナマテルーをゲストに迎え、最初にレコーディングさせたのがこの人!)。
この最新作でもマンドリンを弾き語り、ニシオーティカ(島唄)風情も微かに漂う独特に寡黙なライカ的曲想を展開。哀愁味をおびた擦弦アンサンブルと女性コーラス、ピアノ等に囲まれ、優しい歌い口ですが、そのどーにも寂しさの漂う寄る辺なさ、お好きな方にはたまらないんじゃないかと…。