KONSTANTINA PALLA / ONIRA

ギリシャ最大手レーベル、ミノスから期待の新人女性SSWがデビュー!と、言いたいところですが、が、しかし、最大手レーベルたるもの、こんなマイナーポエット? 渋い、というかマニア好み、と言っても過言ではない若手女性SSWのデビュー作を出してイイのか? とお尋ねしたい。いったいギリシャって、どーゆー国なんだ? とも、
巷では “ギリシャ化する日本?” なんてお話をよく聞く昨今ですが、歌謡曲というものさえ風化しつつある日本が何を言いますか!と言っておきたい。ギリシャの頑固さはそんなものじゃないですね、未だ2〜3時間の歌番組をガンガンTVで放送しているギリシャと日本を一緒にしてはいけませんよ(話がスリ替わっているかも知れませんが、気にしない、気にしない)。
ということで、実に懐が深いミノス EMI、当店的にはド真ん中のソングライティングを聞かせる女性SSWをリリースしてくれましたよ。基本ギター弾き語りで淡々と聞かせる歌声と、“仲間たち” と作り上げたというトラッド、ライカ混じりのナイスなアレンジが施された2018年作オリジナル全9曲!
コンスタンティーナ・パーラ、生まれ育ったのはギリシャ中央部のトリカラ、マケドニア大学(ギリシャのマケドニア地方にある大学ですね)で音楽を学び、その後、テッサロニキに移り住み、街なかの音楽シーンに溶け込み、曲作りをし歌って来たそうです(音楽教師をしながら)。これまでにも自主リリースのシングル録音はあったようですが、本作がアテネとテッサロニキを行き来しながら作ったファースト・アルバムということに。
とにかく、クラリネットほか各種管楽器やアコーディオンの使い方もイイし、60〜70年代のギリシャ女性SSWを想わせるギター弾き語りもOK、加えて街角庶民派とでも言えそうな往年のライカ風ダンスPOPみたいな雰囲気(コンガ&ボンゴ、エレキ・ブズーキ入り)の曲などなど、実にイイ感じの曲が並んで、これはスターになろうという気持ちなんて全然ない歌い手と、はっきりわかります。しかも美人と来た!

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