コボ・タウン〜トリニダードの首都ポート・オヴ・スペイン周辺の海岸沿いについた古いニックネイム。ヴォーカルや作詞作曲を担当する中心人物、ドリュー・ゴンサルヴェスはポート・オヴ・スペインので生まれ、13歳の時、カナダに移住します。しかし、彼はカナダに馴染めず、機会を見つけてはトリニダードを行き来する青春を送りトリニダード音楽にも親しみました。
そして2004年にコボ・タウンを結成。メンバーにはトリニダード、スロヴェニア、ジャマイカ、中国系インドネシアなどなどさまざまルーツをもつメンバー。そんなメンバーで繰り出すサウンドはカリプソを中心にしながらレゲエ(ダブ)やズークなどのカリブ音楽を取り入れ、ニュー・カリプソともいうべき独自のもの。そんなサウンドを詰め込んだファースト・アルバム(2007年発表)はじわじわと口コミで広がり最終的にはヨーロッパにまで伝わって、同地域でツアーを行なうまでになりました。それから5年、ついにリリースされたのがこちらの作品。今回はベリーズのガリフーナ音楽を世界中に知らしめたプロデューサー、イヴァン・ドゥーランがプロデュースを担当。さらに地に足のついた汎カリブ音楽的な生音カリプソを聴かせています。何にしろ、ドリュー・ゴンサルヴェスの、些少ヨレてるし、ロックを通過した風でもありながら、そんな中にも、古いカリプソニアンっぽさも漂う歌い口がイイんですよねえ!
▽ 以下メーカーインフォより
トリニダード出身、カナダ在住の詩人が提示した新たなカリプソのスタイル!
「コボ・タウン」とはカリプソの本場であるトリニダードの首都ポート・オヴ・スペイン周辺の海岸沿いについた古い別称。この地域はカリプソの源流のひとつとなったカリンダが盛んだった。そんなマニアックともいえる名前を自身のバンドにつけたドリュー・ゴンサルヴェスは、ポート・オヴ・スペイン郊外生まれのカナダ育ち。2004年にコボ・タウンを結成し、すぐに北米だけでなく欧州でも高い人気を獲得した。本作はそんな彼らのセカンド・アルバム。古いカリプソとレゲエやダブをベースにしたオリジナリティあふれるサウンドを提示し、さらに今回はプロデューサーとしてベリーズのガリフーナ音楽を世界中に知らしめたイヴァン・ドゥーランが参加。そのことによってカリブ海音楽に潜むメランコリーまで滲み出たニュー・カリプソがここに完成した。マヌ・チャオにも通じるその批判精神や汎カリブ的サウンドは、彼のファンもとりこにする。(2013年作品)
●日本語解説/帯付き
1. カイソ・ニュースキャスト
2. ミスター・マンデイ
3. ポストカード・パーヴァティ
4. 家々の半数
5. ザ・コール
6. 偏執狂のジョー
7. ディエゴ・マーティン
8. ファイザバードへの道
9. ヘンリー・マーシャルの試み
10. 海のそばで待ちながら
11.「である」と「すべき」の戦い
12. チクタクと時計がなる