★ケケレ・キナヴァ
2001年にアルバム『ルンバ・コンゴ』(サンビーニャ TS-4013)でデビュー。コンゴのベテラン音楽家たちによるプロジェクトとして始まったケケレは、〈コンゴのブエナ・ビスタ〉をキャッチ・フレイズに、かつて日本でも大きな反響を呼びました。その後2003年にはセカンド・アルバム『コンゴ・ライフ』(ライス SAR-530)をリリースし、さらに完成度の高い音楽性を楽しませてくれました。
ケケレのコンセプトは、1950~60年代のコンゴ音楽全盛期の魅力を現代に再現すること。ヨーロッパ経由で伝わったキューバ音楽〈ルンバ〉とパームワイン・ミュージックを母体にして生まれたコンゴ音楽〈ルンバ・コンゴ〉は、50年代になってフランコらの活躍によりさらに発展し、60年代には最高に成熟を見せるようになりました。そんな時代にデビューを果たしたのがケケレのメンバーたちで、アコースティックな音楽性を持つ〈ルンバ・コンゴ〉は、その後に登場するパパ・ウエンバらによる〈ルンバ・ロック〉とは違って、円やかで優雅なサウンドがその特徴でした。
そしてケケレ第3弾となった本作は、そんな〈ルンバ・コンゴ〉のルーツを探るべく、当時のキューバ音楽に接近を見せる意欲作となりました。本作では「エル・カレテーロ(荷馬車引き)」の作曲など知られるキューバの偉大な音楽家ギリェルモ・ポルタバレスが残した作品を中心にしたレパートリーを、本来のスペイン語ではなくリンガラ語の歌詞で歌われています。演奏スタイルもフルート&ヴァイオリンをフィーチャーしたチャランガ楽団風のものをベースに、ファンキーなサックス(なんと故マヌ・ディバンゴが参加!)やトランペットのソロも登場するものなど、往年のキューバ音楽を彷彿とさせるサウンドが印象的。もちろんこれまでと同様、電気楽器は使用しないアコースティックな伴奏をバックに、ベテランたちの力強くも優雅な歌声が楽しめるのが、本作の最大の魅力といえるでしょう。アフリカ音楽ファンはもちろん、時代に流されない本当のポピュラー音楽ファンにお薦めしたい作品です。(以上、メーカー・インフォ)
●日本語解説/帯付き
*輸入盤でも在庫あります!¥1850
1. Mace
2. Tokobuka Mikuwa
3. Tapale
4. Ponton La Belle
5. Ba Kristo
6. Fungola Motema
7. Yo Odeconer
8. Yoka Biso
9. Oh Miguel
10. Tubela
11. Chérie Sandra
12. Consequence
コンゴのヴェテラン達が結成したノスタルジックな“ルンバ”ユニット=ケケレの06年作~サード・アルバムです!ギジェルモ・ポルタバレスやエリセオ・グレネ、ニコ・サキートやラファエル・エルナンデス等によるオールド・ラテン・ナンバーを、リンガラ語で歌った意欲作で、常よりも、より濃くなっているラテン・テイストを支えるため、ネルソン・エルナンデス、ルイス・キンテーロほか12名のNY&キューバ系ミュージシャン達が参加!コンゴ勢としては、ギターのパパ・ノエル、歌手~女王ムビリア・ベルとマディル・システム、そしてカメルーン出身の御大マヌ・ディバンゴもサックスで参加!チャランガやソンのスタイルも披露しつつ、キンシャサとハバナ~二つの都市のノスタルジックなポピュラー音楽のつながりを掘り下げながら、キンシャサのオールド・タイマーらしい軽妙で洒落た“アフリカン・ラテン”を聞かせてくれる内容です。さて、この作、ラテン・ファンにも是非、楽しんでいただきたいと!