レバノンの実力派美人歌手ジュリア・ブートロスの2012年ベスト盤です。一聴して音が古いので驚きました。イケイケのシャバービーではなく、それ以前のまるでムード歌謡のように大袈裟な人力フルオーケストラとレバノンらしいムーディーなピアノがたっぷり用いられたアラブ歌謡です。ちょっとWIKIで調べてみると、彼女は1968年生まれで、12歳にしてラフバニ兄弟に見いだされ、1982年、14歳でレコードデビューしていました。なるほど!彼女はナワル・エル・ゾグビ以降のシャバービー歌手ではなく、実はマジダ・エル・ルーミーのほうに近い存在だったんですね。最近のシャバービー路線といつまでも若いレバノン人女性歌手特有の秘密(SAY-K!)にだまされていました。贅を尽くした人力サウンドと情念こもった歌い口、大人のアラブ歌謡をお探しの方にオススメします。後戻りはできません!