JAZMIN PRODAN QUINTETO / EL SUENO DE LOS SAUCES

スクリーンショット 2015-07-09 15.34.31ビョークを大編成打楽器隊によるアンサンブルでカヴァーするというビューティフル・トラッシュでリード・ヴォーカルを務めていた女性ジャズ・シンガーのジャスミン・プロダン。自作レパートリーを中心にクインテートによるインプロを交えた芸術的な2nd アルバムが登場。

’88年ブエノス・アイレスの生まれで、エルネスト・ホドスやエレオノラ・エウベルらにピアノや唄、作曲で師事を受けた後、アメリカの北テキサス大学に留学しインプロ、作編曲を学んだというジャスミン。1stアルバムはナショナル・アート財団の助成を受けて制作、モノ・フォンタナを初めとする錚々たる国内の音楽家と共演経験も持ちます。さてこの「柳の夢」と名付けられた2ndアルバムでは、自作のレパートリーを中心に、エルナン・サマ(ts) / サンチアゴ・レイブソン(p) / マキシミリアーノ・キルツネル (contrabass) / アンドレス・エルステイン (drs) にジャスミンの声も楽器の一部であるとみなしたクインテート。曲に因ってはas、bs、fluteの木管アンサンブルを従えます。冒頭の”南の月”と題された導入曲では、題の通りに想像力を喚起する瑞々しいヴォイシングに澄んだスキャットが載り、虫の鳴き声が挿入された”Ibera” では叙情的でクラシカルな響きのピアノに西語歌詞の唄旋律が独特の抑揚をみせるというコンテンポラリーな佳曲、インロヴァイズされたフリー・ジャズとなっても、どこか哀しげに冷静さを保ち続けるm-3″Un susupro en tu sueno” 、同世代のギター奏者ダミアン・プーツが書いたm-5″Signo del tiempo” やコントラバス独奏からミニマムでエクスペリメントなアレンジを施したスピネッタのカヴァーm-6″Hiedra al sol” も収録。劇的な終盤まで、ジャスミンの澄んだ唄声の凛とした存在感とロジカルな音楽咀嚼力が光る好盤となっております。(インポーター資料から)

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