久々にアラブ最新ポップが大量入荷したと思ったら、そのほとんどが湾岸仕様=ハリージーになっていて驚きの昨今(2012年春)。アラブの「アサヤン」または「スター誕生」的TV番組から登場してきたモロッコ人若手女性歌手ホーダ・サアドの12年作は流行のハリージーではなく、これまで通りのシャバービー路線でホッ。シャアビ的なドドンパリズム、地中海的なフラメンコメロディー、そしてフレンチポップに通じるアンニュイな世界観は通常のレバノン人シャバービー歌手では出せないものでしょう。そして更に新たなアラブポップのトレンドとして、「必ずしも美人でなくとも歌が上手ければOK」というのも挙げられそうです。そういう意味ではマシュリク~レバント的ではなく、マグレブ的な歌手と言えそうです。