HIERBACANA / FLORECE

HIER-14太鼓とコーラスの女性3人組のユニット、イエルバカーナの2NDは秀作多々のアルゼンチン現代フォルクローレのシーンでも、ひときわ眩い大傑作を届けてくれました。
”Canto y Percusi n”がコンセプトのもと01年にラプラタ州で結成。アナ・アルケッティ、マリア・ベルガモスキ、ナタリア・バレラ・オリドの麗しきボーカル&パーカッションの3人組。その使われる太鼓は、コンガ、ウルグアイのカンドンベのドラム、ペルー発祥のカホン、ボンボ・レゲーロやカハス・チャジェラスといったアルゼンチンフォルクローレで使われるものやブラジルのパンデイロ、ナイジェリアのウドゥという南米~アフリカの打楽器を使っています。そこに親指ピアノや3人のコーラスが乗っかります。
今作”フローレセ(花々)”の序盤はコンゴのマンベツ族、マリの伝統曲というアフリカの伝統曲のアレンジ曲から始まり、ブラジル、ベネズエラ、コロンビア、メキシコ、もちろんアルゼンチンの伝承曲のカバーと続く12曲。曲によってはバラフォンや波の音のSEの効果が妙に”音響”的に響きます。ここがポイントで、南米諸国のフォルクローレの土着リズムのタメやコクにフォーカスしたものではなく、あくまでパーカッションのミニマルな耳触りの心地よさに徹したアレンジや空間性/音響空間で、例えば欧米の新旧ダンス・ミュージックリスナーにも予備知識なくとも気持ち良く聴けてしまうミニマルミュージック的な快楽/普遍性を得ています。その上に乗る3人のボーカルはシリアスに内省的にはならず、躍動的なパーカッションの響きと共に女性の原始的な優しと力強さをもって全体を包み込んでいます。アートワークもかわいらしく、ブックレットにもそれぞれの楽曲の説明など充実。
“音響”からカルロス・アギーレらコンテンポラリー・フォルクローレのトピックに続く音風景の可能性をもつ伝統とポップさが同居した素晴らしい一枚。欧州トラッドのコーラス/アカペラものと比べても面白く、親指ピアノものといったアフリカ音楽のミニマルな面白さにも通じるワールド好きには全員必聴の一枚。(インポーター資料から)


曲目表:
1. Netiltiligbo
2. Mako malo
3. Nhamandu miri / Gwyra mi
4. La puerca
5. Huayno
6. M ro omim m
7. La marea
8. Ya me voy
9. Tirineni ts ts ki
10. Canci n de cuna costera
11. Canto iyesa a Oxum
12. Canto a Iemany – Rainha das ondas sereias do mar

メンバー:
Ana Archetti: voz y percusi n
Mar a Bergamaschi: voz y percusi n
Natalia Varela Olid: voz y percusi n

ゲスト
Pablo Palleiro: tambor sabar
Santiago Micha ll: balaf n
Ramirito Gonzalo: berimbau
Aquiles B ez: guitarra y cuatro
Mariano Cantero: tormento y garrahand
In s Granja: voz
Juan David Casta o: cununos, guas y marimba
Jorge Ramos: canto final

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