HAMELMAL ABATE / KEMESHA

おおおっ!真打ち登場、聴き始めて最初はやや地味か?と一瞬思ったんですが、ハメルマルの歌声の素晴らしさを響かせることに徹したバックの手堅さ、どうしてどうして、酒が入ったらシミ入りました。これはもう、エチオなリズム演歌の王道!素晴らしい!ずっと聴いていたい作品でとでも…、一曲また一曲、一杯また一杯ですなご同輩!というわけで、現地でライヴを聴くことができないワレワレとしては、エチオピア歌謡の女王のご帰還、イコール、新たなCDリリースを待つしかないわけですが、またまた6年ぶり…う〜ん、待てど暮らせどという感じですが、前々作は13年前でしたから、コレがエチオ、アムハラ歌謡の現実、なんでしょうね(ライヴが主体、CDは名刺代わり?)。が、前2013年作はブラスを模したキーボードがバックの要となっていましたが、今作には生サックスがちゃんと聞こえますよ。マシンコやクラールもアコーディオンも聞こえます。フォークロアからコンテンポラリーまで、緩急自在、跳ねる変拍子からディープに沈む変拍子まで、実に多彩なアレンジの標準エチオ演歌において、そのサイコーの歌唱力をキッチリ楽しませてくれる通算8作目(カセットから数えて)。
それにしても、前作もそうでしたが、アスター・アウェケが新作を出すとこの人、ハメルマル・アバテも新作を出す。エチオピアを代表するヴェテラン女性二人、両者6年ぶりの新作ということで、ライヴァル意識?みたいなもんでしょうかねえ?
それにしてもその2、ラストの曲 “Yene Bite”、まったくもって “詩吟” ですな、…たまたまお得意さまのEさんが、尺八の先生だというご友人をお連れになってご来店した際、「コレ、まるで詩吟ですよねえ?」とお聞かせところ、「ホントーだ!?」と、びっくりされていました。尺八はエチオピアのワシントですがよく音色が似ているし、詠唱のメロディーも詩吟そのまま、やっぱり偶然とは思えないヨナ抜き音階の不思議…?なんて、余談でした。
*スリムケース仕様〜裏ジャケなしです。

>https://bunboni.livedoor.blog/2019-10-26(陳謝&感謝!)

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