世界的なコンテンポラリー・フォルクローレのギター奏者キケ・シネシの楽曲に唄を載せたデュオ作「Cancion Hacia Vos」の透明感溢れるヴォーカリゼーションで俄然注目を集めた’78年コルドバ出身・在住の女性S.S.W.グアダルペ・ゴメス。共に国際ジャズ・フェスティヴァルに参加したルイス・レビン(p)と作り上げた前作「Estelas」、マグノリア弦楽四重奏の作品への客演、数多のセッションを通じて磨き上げたパフォーマンスは、自作楽曲のみを収めた待望の新作CDに結実しました。
キケ・シネシとのデュオ作の延長線上にある”Vendavales”の澄み渡った風景、70年代後期AORを彷彿とさせる芳しい印象の”Donde danzan los que vienen”ではビクトル・カリオンがフルート多重録音で参加、スピネッタに捧げられた”Leve pájaro de luz”には同郷のミンギ・インガラモ(p)がヴァイオリンと参加。三部構成の劇的な組曲となった”Flores para Negra”ではマグノリア弦楽四重奏が参加。数年に渡って丁寧に紡がれた愛すべき楽曲群に対する練られたアプローチ、高度なラインをファルセットを交えて軽やかに舞う華やいだ唄声は賛辞のことばに尽きます。参加する演奏メンバーも今回から刷新されており、クララ・プレスタのコンテンポラリーなタッチのピアノやアコーディオン、エドゥアルド・バルデスのクランチ・トーンでソウルフルなegに、フォルクローレもジャズもクラシカルも、”Beijaflor”のように朗らかなブラジル音楽からの影響も、ボーダーを易々と乗り越えた詩的なコンポージングに、現世代ならではの可能性を見出さずには居れません。(サプライヤーインフォより)