久しぶりに健やかなサンバのヴォーカル・アルバムが登場です。リオ出身の女性歌手フラーヴィア・ダンタスのデビュー作。アレンジを務めるのは旦那さんのベルナルド・ダンタス。グルーポ・セメンチでギターを担当する俊英で、ここでも実に品の良い、ポップかつ伝統のツボを押さえたアレンジを楽しませてくれます。が、このアルバムの魅力の中心は、奥方のフラーヴィア。微笑みを感じさせる歌声?なんとも清らかで健やかで、リオの海岸をニコニコ笑いながら歩く若い女の子のイメージ。そんな歌声でうたうサンバは黒っぽいそれではなく、ノエール・ローザからパウリーニョ・ダ・ヴィオーラの路線?それにちょっとボサっぽさも混じって、まさに日本のサンバ・ファン好みのアルバムとなっています。