FAIRUZ / BACK TO BAALBEK

45rpmアナログ12インチ盤2枚組 / に、各面4曲づつ&D面のみ5曲という贅沢な溝をプレスしているので、なるほど音がイイ!ちゃんとラハバーニー兄弟の認可を受けて制作されたそうですが、おそらくデジタル化されたマスターを再度アナログの音として活かすマスタリング&プレッシングをしているんでしょうね、なかなか手の込んだ復刻と察せられます。
レバノンの東部、ベッカー高原の中央にある古代遺跡のある小都市で、1955年から催されたという “バールベック音楽祭” の参加が、60年代に掛けてフェイルーズの名を中東全域のみばかりか、広く世界に知らしめる布石となったのは確かで、『バック・トゥ・バールベック』を看板とするこのコンピレーション2枚組 は、もちろんフェイルーズ初期音源からの選曲、ということになります。
そのバールベック音楽祭より以前の、おそらく1950年代初めの A1 や D3 も含めた初期音源集ということになるわけで、これは故・中村とうようさん選曲解説で当方エル・スール・レーベルから嘗てリリースした “EARLY PERIOD OF FAIRUZ” >★(廃盤)とも、あるいは、重複する仕事かと思います。
で、実際、“EARLY PERIOD OF〜” & 特典CDR “FAIRUZ, EXIOTIC SONGS”(*印)も合わせると、この2枚組の収録曲17曲のうち、9曲が重複しているわけで、なかなかの選曲と判断せざるを負えないわけですね…。
ちなみに、邦題を記した曲がとうようさん選曲と重複する曲です。

ジャケットが、これまでのフェイルーズ関連のデザイン意匠と異にするところ、確かに斬新です。が、ちょっと残念な気もしますが…。

LP 1
A1 El Bent Echalabeya “シャラビーの娘”
A2 Nahna Oul Kamar “私たちと月は隣同士”
A3 Mechwar
A4 Baalbek
B1 Bitchouf Bokra Bitchouf
B2 Rih Echamali
B3 Ya Mayla
B4 Laure’s Lover “ローラの恋”
LP 2
C1 Ya Ghzeyel
C2 Hellala Leya
C3 Maghrour “惑わされて”
C4 Ya Rabaa “土地よ”
D1 Nehna Ou Dhyab El Ghabat
D2 Laweyn Rayhine
D3 Ya Hneyna “ホナイナよ”
D4 Ya Hilou Ya Amar
D5 Behebak Ma Ba’re

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