FAADA FREDDY / GOLDEN CAGES

>あれから9年、セネガル出身ファーダ・フレディ(本名 Abdou Fatha Seck)の新作がとうとう届きましたよ!前作同様、ヴォーカリゼーション&ボディ・パーカッション・アルバム!前作同様、POPこの上なし!

以下サプライヤーインフォより〜

ヒップホップ・ユニット<ダーラ・J>としてもおなじみのセネガルのシンガー/ソングライター、ファーダ・フレディ待望の新作。声とハンドクラップ、ボディ・パーカッションをイマジネーション豊かに組み合わせた、シンプルでオーガニックなのにどこまでも躍動的、ソウルフルな歌の力が際立つ快心作!
◆ ロキア・トラオレやチャイナ・モーゼスも参加した2003年の『ブーメラン』でブレイク、国際的にも確固たる人気を得ているセネガルのヒップホップ・ユニット「ダーラ・J」、そのリーダーであるファーダ・フレディのソロでのセカンド・アルバム。
◆ 前作『Gospel Journy』のリリース後、2016年にはフランスの最高音楽賞『ヴィクトワール』にもノミネート、大きな話題を集め、その動向が注目されてきましたが、あれから9年、待望のニュー・アルバムがようやく日の目を見ることになりました。ファーダはこの新作で、思考の画一化や熟考の欠如、人間性の喪失といった現代社会の諸問題に警鐘を鳴らします。
◆ ソウルフルでハートウォーミングなファーダの歌声、心地よいハーモニー、リズミカルなハンドクラップやボディ・パーカッション、ヒューマン・ビートボックス。今回も100%オーガニック、テクノロジーは0%。佇まいは至極シンプルながら、曲の端々から止め処なくあふれだす得も言われぬ滋味や深み、エモーションが心に沁みます。
◆ 重厚なタイトル曲の「Golden Cages」、愁いを帯びつつも軽やかなM②「The One For Me」を経てグルーヴィーな先行カットのM③「Tables Will Turn」へ。アンプラグドでありながらも限りなくパワフルな唯一無二のファーダの世界がオープニングから全開。
◆ 西アフリカの風を運ぶアルバム屈指のキラーM④「Africa Nangadef」はアンジェリーク・キジョーをフィーチャー。
◆ 高揚感あふれるアップ・ナンバーM⑥「Happy Together」は前作の「We Sing In Time」をほうふつとさせます。
◆ 大地の息づかいが感じられるかのようなM⑩「Massilo」はライヴで幾度となく歌われてきた、セネガルやフランスではすでにカバーも生まれている定番レパートリー。

◆ アヨやイマニーを発掘したセネガル系フランス人プロデューサー、マリック・ンディアが主宰するレーベル「Think Zik!」からのリリース。

セネガルのラップ・ユニット、ダーラ・Jの中心的自作自演歌手のソロ・アルバムですね、ヴォーカリゼーション&ボディ・パーカッションのみで練り上げた作であることは9年前の初ソロと同じです。アフリカらしい曲もありますが(アンジェリック・キジョ参加!)、表題曲はロック調、多くは英語で歌われていて、全体として活気あるPOPな作となっています。曲想の魅力は初作に劣るかも知れませんが、声とリズムだけで生み出されるそのPOPな感覚は、前作以上とも聞こえます!

>こちらで紹介されています(無断リンク陳謝&感謝)!


1 GOLDEN CAGES
2 THE ONE FOR ME
3 TABLES WILL TURN
4 AFRICA NANGADEF
5 BEAUTIFUL
6 HAPPY TOGETHER
7 DAY TO DAY STRUGGLE
8 WHOLE LOT OF TRUTH
9 SO AMAZING
10 ALADDIN
11 MASSILO
12 STRANGER TO MYSELF

*以下、先だって NHK地球ラジオで、本作からの曲を紹介させていただいた際の台本元原稿です。

「セネガルの才人ファーダ・フレディ、100%オーガニック歌声とリズム!」

というわけで、今日は、現在はフランスで活動するセネガル出身のソングライターにて歌手、ファーダ・フレディの2024年の新作をご紹介したいと思います。
以前、セネガルのラップ・ユニット、ダーラJファミリーの2020年の作品を、このコーナーでも紹介させていただきましたが、このファーダ・フレディは、ダーラJファミリーの中心的存在としても活躍、これまで、3枚のアルバムをグループで発表して来ました。
今日ご紹介する曲は、ソロ名義としては9年ぶりの、リリースされたばかりのセカンド・アルバム「ゴールデン・ケイジス」に収録されています。
とりあえず、予備知識なし、先入観なしで聴いてみて下さい。
曲名は「アフリカ・ナンガデフ」です。

POPで晴れやかで、リズム感があって、とても元気いっぱいな曲でしたね。
マイク以外はすべて人力、声とハンド・クラッピング、つまり手拍子と、床を靴で鳴らすタイトなリズムも刻まれていました。
加えて、ボディーパーカッション、胸や腿やお腹を叩いて、やや低音のビートも聞こえました。
あるいは、高い声や低い声、そこにファーダ・フレディーのリード・ヴォーカルが様々に交わり、互いの歌をフォーローし合うようなコーラスの妙味も、楽しませてくれました。
というわけで、今聴いていただいた曲「アフリカ・ナンガデフ」は、一切楽器は使わず、肉声とボディーパーカッションで演じられた曲だですね。
そんなわけで、100%オーガニック、という今日のお題、納得いただけたかと思います。

途中、張りのある女性のソロ・ヴォーカルもヴァイタリティーに溢れていましたが、その歌声は、セネガルと同じく西アフリカの国、ベニンの代表的な人気女性歌手、ゲストのアンジェリク・キジョーの歌声でした。

基本、英語で歌われている部分も多かったんですが、そこに、セネガルの言葉のみならず、スワヒリ語や、サンスクリット語や中国語も挟み込まれて、独特なミックス感覚を聞かせる部分も、エス二カルな雰囲気を醸し面白かったんですが、でも、もう、全然、訳すことができませんでした。

で、英語の部分だけでも、意味を取ってみると、こんなことを歌っていたと思います。

あなたは、それを成し遂げる、それは神さまも望んでいる。
それは時間の問題、そうなれば、形勢は変わり、多くのものが方向転換する。
必ず成功するよ、必ず成功する、
アフリカ ナンガデフ アフリカ ナンガデフ
母さん、あなたの面影が、どまでもわたしといっしょにある、
旅するわたしの頭の中には、わたしの故郷の村がいっしょに旅する、
わたしは偉大な祖先達の子供、王国の歴史の重さ、そんな重荷を背負いながら、
わたしは立ち上がり、空に向かって顔を上げ続ける、
母なるアフリカ、光の中に母さんが笑っている、輝くアフリカ….

と、そんな感じでしょうか?

なんだか、アフリカの森を抜け、日の光が燦々と降り注ぐ草原が目の前に広がるような、その曲の終わり方でしょうか?
しかし、これが全部、身体を叩いて、歌を交えるだけで録音されたとは、ちょっと思えませんよね…

それでは、もう1曲、聴いていただきましょう。このアルバムのタイトル曲にもなっています。
ファーダ・フレディが歌います。曲名は「ゴールデン・ケイジズ」

先に聴いていただいた1曲は、エスニカルな要素や、アフリカ的な曲調が活かされた曲でしたが、こちらは、ま、なんというかけっこうヘヴィーなロック・ビートですね。

ファーダ・フレディのちょっと嗄れた英語の歌も、ロック的な身振りを演じて、なんだか、かっこいいじゃないですか。
ボディーパーカションや床を両の足で打ち鳴らすリズム感も、ミディアムなエイト・ビートです。

曲名の「ゴールデン・ケイジズ」は、そのまま、「黄金の檻」ということになり、比喩として、ゴールドというものに縛られた檻の中に閉じ込められいるような、そんな状態を歌った曲なんでしょうね。

裏道を歩いたって、別に恥ずかしいと思わない
投票する権利はあるさ、
でも、召使か何かのように扱われて、
オレたちはみんな、黄金の檻の中で生きている、
膝を抱えてうずくまる正義というものはない、
後ろの方に隠れている誰かさんを、憶えていてくれる者がいることを願って、
オマエがただの数字なら、ほかのヤツはただのバーコード
黄金の檻の中、オレたちはみんな、金色をした檻の中で生きている、
小鳥は自由になりたくない、その束縛に慣れてしまう、
でも、心を開けば、目指す場所は見えるはず、

と、こんな風な意味の歌だと思います。
このアルバム・タイトル曲をはじめとして、檻に閉じ込められている自分に気づくことが、
まず、はじめの一歩、だと呼びかけているような作品なんだろうな、と思います。

それにしても足を踏み鳴らし、胸を打つボディーパーカッション、
勇壮な気分になれるんじゃないかと、ちょっとだけ、自分もやってみましたが、
薄い胸板がペチャペチャいうだけ、恥ずかしいだけでした。

ともあれ、曲中、ロックンロール!って叫んでましたよね、このコーナーにおきましては、かなり珍しいことだと思います、ハイ(?)…

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