ソウル・ジャズ・レコーズの2014年のコンピレーション『ジプシー・ルンバ(Gipsy Rhumba)』にも3曲がセレクトされている、伝説的ルンバ・カタラーナ系アーティスト、エル・ノイ(El NoyまたはEl Noiの表記も)。1948年生まれ、2010年に亡くなっている彼は、35年生まれのルンバの王様ペレットより一世代下で、多くの録音を残したペレットほどスペイン国内での同時代的なポピュラリティは得なかったようですが、ロス・クアトロ・バルガスの一員などとして、若い頃から米国で公演し、マンボなどラテン音楽のエッセンスを吸収していったようです。
16年リリースの本作では、その彼の録音全22曲を収録。キューバ出身の“ファンキー・ダイナマイト”、女性歌手ラ・ルーペも録音しているナンバーをタイトル曲に(この曲は、25曲入りルンバ・カタラーナのコンピレーション『EL VENTILADOR』の冒頭にも収録)、マンボからブーガルー、メレンゲ、ボンバ、パチャンガなどサルサへと至る時代のラテン、ロック要素も飲み込んだハジけるような“ジプシー・ルンバ”を炸裂させています。ほとんどがアナログ盤収録曲の復刻となりますが、70年のライヴ音源や07年にリリースされたコンピレーション収録の近年のトラックも各1曲収録。(サプライヤーインフォより)