いや〜、何て自由闊達でいて完成度の高い音楽 / ギターバンド&パーカッション&ヴォーカル・ミュージックなんでしょうね、ホント。この定常開放系ダンス・ミュージックの素晴らしさ、真似できませんよねえ(って、テキトーなこと言ってますが)、しかも夏向き!適度にユルイ、ビールがうまい!言うこと無しですねえ…、
70年代半ばのエベネザー・オベイ、実に“個性的”だったというべきでしょうね、試行錯誤というのではなしに、1作1作その都度、流動的なジャム・バンド・スタイルの中から浮かび上がるオベイ節、その場限りの再現性低いセッションと聞こえたりしますが、そんなことはありませんよ。オベイの歌声と不揃いなコーラスが、しだいに主題メロディーをたどり、コール&レスポンスの反復を開始しすると、背後には大小トーキング・ドラムにバタ、シェケレ、加えて、やけにマロヤカな丸味のある連打リズムなど、ヨルバ系打楽器群が生み出す隙間だらけのポリリズミックなグルーヴがユル〜くウネリ出し、そこから湧き出すように響く単音奏法のギター2本が、リードとサイド、対位法的とも言えそうなプレイで向き合って、力の抜けたヴォーカルの応酬と入れかわり立ちかわり重奏&変奏を重ねて行く展開。セッションとも練習風景とも感じられる?そんな、アレンジに縛られないオベイのジャム・バンド・スタイルのジュジュ、一度ハマったら抜けられませんね、底なし。
1975
Chief Commander Ebenezer Obey & His Inter-Reformers Band
Alo Mi Alo (Decca WAPS 278)
[A] Alo Mi Alo / A Toto A Rere / E Jeka Tele Ofin / Isele Go Slow / Idi Oro Niyen / Oyinbo Repete
[B] To Baje Tere Ni / E Jeka Sise / Awa Lo Ni Faji / Afopina / Obinrin To Njowu / Oro Yi Adariwo