ブラジル北部アマゾン川河口に位置するパラー州の伝統音楽を現代化した“カリンボー・シャメガード”という音楽を看板にした新人女性歌手がドナ・オネッチ、あれよあれよという間に3枚めのアルバムがリリースされました。とはいっても彼女はデビュー時(4年前)には、すでに70歳を越えた高齢の音楽家でした。かつて歴史学者としてアマゾン地域の伝統文化などを研究、当地に息づく先住民や黒人たちのリズムや踊りなどの調査に人生を捧げてきた女性だったそう。そんな彼女がフィールドワークで培った音楽感覚を基礎に生み出した歌を、カボクロ独特の歌いまわしとハブリッドな伴奏で聴かせてくれることには、2015年のデビュー作、2017年のセカンドと変わりのないこの2019年作なのでした。その “カリンボー・シャメガード” スタイル、そのシワ枯れていながらドスの効いたエネルギッシュな歌声、ブラジル北部アマゾンならではのランバダ・グルーヴ漲る伴奏ともども、79歳、まだまだお元気!ともあれ、この声、このビッグ・ママぶり、とても学者さんだったとは思えませんな、ハイ。
1.Festa do Tubarão
2.Carimbó Arrepiado
3.Mexe Mexe
4.Vem Chamegar
5.Musa da Babilonia
6.Tambor do Norte
7.Mistura Pai D’Égua
8.Fogo na Aldeia
9.Acão e Reacão
10.Balanco do Acaí
11.Galante Sedutor