ブラジル北東部の映画一家に生まれ、女優の仕事を全うする傍らで今時のアーチストらしく映像配信サイトなどを巧く利用しながら表舞台に出てきた女性S.S.W.のクラリッシ・ファルカォン。少女の私小説的世界観でフォーキーな佇まいだった1st「mono mania」から、殻を破って突き抜けた印象を覚える2nd「私の問題」が届きました。先日入荷してきた女性S.S.W.クララ・グルジャォンのアルバムを始め、相変わらず引く手数多のカシンがプロデューサーに立ち、冒頭”Ironico”からベースのアルベルト・コンチネンチーノがアレンジを手がけた、マーロン・セッチ(tb)ら生の菅とエレクトロ・サウンドが融合する前代未聞のフレーヴォトロニカを聴かせかと思えば、古の仏映画のサントラのようにティンパニーを活かしシャッフルで弾むm-2″Eu escolhi voce”、そしてギター・ロックのm-3″A volta do mecenas”、ビートルズ・スタイルのm-7″Eu sou problema meu”へと万華鏡のようにカラフルなサウンド。ハイラマズのショーン・オヘイガンが弦楽アレンジを手がけたm-6″Se esse bar fechar”や前作のように物語調でシネマティックな情景を思い起こさせるm-10″Duet”、イタリアのDJが作ったm-8″L’amour toujoues (I’ll fly with you)”は原曲からダンスビートを抜き取った幻想的なつくりの英語詩曲。中でも耳を惹くのが、カリプソのエッセンスをエレクトロのエレメンツに置き換えたm-9″Como e que eu vou dizer que acabou?” での抜群なポップ・センス。最終曲の自身のことについての独白とも言えるm-14″Clarice” までブラジルならではの原色が映える色めいた世界観。(サプライヤーインフォより)