ハーフ・パレスチナ、ハーフ・マケドニアの1962年生まれ、1996年デビューの熟女歌手、リミックスやミニ・アルバムなどを抜かせば10作目のスタジオ録音アルバムになるそうです。時にフランス語でシャンソンを歌ったり、時にギリシャ語でライカを歌ったり、あるいは、オールディーズ・カヴァーからユーロ・ヴィジョン参加アルバムまで作っていて、しかも現役高校教師という噂もあるオール・マイティー?ぶりで、なかなか得体の知れない人ですが、一環してその歌唱力とユニークなプロデュース力は、数いるトルコ美人歌手の中においても目立つ存在であることは確か、当店的にも不思議に人気のあるヴェテラン歌手ですね。で、その新作はパルプ・フィクションで有名になってしまった “ミザルー” のカヴァーから、アンドリュース・シスターズが歌って有名になったユダヤ歌謡定番 “Bei Mir Bistu Shein” ほか、多くは自ら作詞した変幻自在なオリジナル曲が並んだ充実作となりました。アラベスクはアラベスクなんでしょうけど、そういう区分けはあまりこの人の作品には関係ないですね。それでいて実にトルコっぽくて、地中海っぽいPOPを演出する歌声です。毎度、毎曲、唸らせられるアレンジの面白さも健在です!