BIRSEN TEZER / CHIAN

トルコのスアド・マッシとでも呼んでみたい女性歌手、ビルセン・テゼールが、カラン・レーベルからデビュー(って、もしかして、そんなにお若くないような気もしますから、下積みを経て来た人かも知れませんね… )、トルコのチター、カヌーンを自ら爪弾きながら歌う女性らしいんですが、ビルセン・テゼールの音楽性、洋の東西を結ぶイスタンブールならでは?フォーキーか歌声が印象的です。加えて、ジャズの下地も感じさせます。
基本、カヌーンやギター、そしてベース&パーカッションから成るシンプルなバックにおいて、トラッドなトルコ・マナー、ミスティックなボサノーヴァや、ダウナーなバラード、メランコリックなフォーキー調に乗せ、独特に落ち着いたムードのビルセン嬢のヴォイスが、悠揚自在、振り幅の広い歌を聞かせるアルバムとして充実しています。コレといった型を持たぬ音楽性でありながら、今時のイスタンブール・シーンの充実を感じさせる、アダルト・コンテンポラリーな雰囲気を伝えてくれると思います。
その後、2020年代以降も、このビルセン・テゼール、アルバムとしてCDはリリースされていないように思いますが、シングル曲は配信されている模様。

1 Aşk Bu Değil 5:32
2 Balıkesir 3:22
3 Bilsen 4:22
4 Çal Kapımı 4:33
5 Çığlık Çığlığa 5:18
6 Değirmenler 6:19
7 Di Gel Yanıma 4:57
8 İstanbul 4:04
9 Seher Vakti 5:07
10 Sus Pus 5:58

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