ジョン・レノンやボブ・ディランにも比肩しうる驚異的な音楽性と初々しさが入り交じる、まさに今のテルアビブを代表する作品。現地でも大ブレイク中。(久保田麻琴)
テルアビブ発全世界注目のシンガーソングライターAlon Eder(アロン・エデル)ついに日本デビュー!
1st アルバムは、「タイムアウト・マガジン」イスラエル版の”アルバム・オブ・ジ・イヤー”に選ばれたほか、イスラエル国内の多くのサイトや新聞の年間ベストアルバムに選出された。
今、イスラエルで最も話題のシンガーソングライター。
今作の収録曲「ちょっとの愛なら傷もつかない」が2014年夏のイスラエルで大ヒット、今年に入っても売れ続けるロングセールスとなっている。
久保田麻琴 × サラーム海上 対談 <抜粋>
サラーム海上(以下「SU」)「僕は2014年12月に訪れたテルアビブでアロンにインタビューしてきました。彼は190cmくらいある長身で、くたびれたタンクトップに短パン姿で現れました(笑)。1983年生まれで、今は田舎のキブツ(イスラエル独特の集産主義的協同組合)に住んでいるけれど、育ったのはテルアビブの中心地の都会子。父親は1970年代イスラエルの最初の世代のロックバンドのギタリストで、今は音楽学校を経営していて、母親は有名な女優だそうです。(略)具体的に影響を受けた音楽家はジョン・レノン、ニール・ヤング、ヴァン・モリソン、ローリング・ストーンズ、ランディー・ニューマン、ポール・サイモン。1970年代の音楽にずっと惹かれてきた。でも、奥さん(『ちょっとの愛なら傷もつかない』のMVに出てくる女性)はヒップホップが好きとのことです(笑)」
久保田麻琴(以下「MK」)「唱法、発声ともジョン・レノンの影響は強いね。ジョンの息子たち以外、ここまで似ているのはちょっと他にはいない。ロックの子どもだね。でも、それだけでない。逆にロックを振り払おうとする要素、もがいてる感じがあって、それもすごくイイんだ」(略)
SU「そして、この3rd.アルバムの1曲目『ちょっとの愛なら傷もつかない』が昨年秋に初めてのヒット曲となったんです」(略)
MK「心のフィルターが剥がれて、裸になってる状態が今のテルアビブの音楽の身軽さ、コシの強さじゃないかな。その中で、音楽的遺産の御曹司、太いメッセージをもって生まれてきたこのオトコが、親の七光りを避けて自力でここまで来た。それはやっぱり、我々のようなヘブライ語がわからない人間にも通じますよ。
独立してもうすぐ70年、色々と問題が多い国だと思うけど、そこに世界中から移住してきた人が住んで、働いて、一所懸命生命の証をして、それが音楽になる。どこよりもコシが強く、重層的で、用意周到な音楽が生まれている。
単に「ロックだぜ!」じゃなくて、ロックの持っている必然的な裂け目、そこに内包しているブルースとか、そういう部分まで感じさせてくれる。いろんなところでエネルギーが固まって、波のように時間が動いているんだろう。まあ、このきな臭い状況の中、テルアビブからこういう音楽が出てきたというのは、(1960年代末に)サンフランシスコのロックが出来上がっていく時に立ち会っているようなものだから、面白くて仕方ないですよ」
SU「音楽は生き物であって、あるとき、ある場所に突然吹きだしてくる。今のイスラエルはまさにそんな感じ」
MK「そう。町にあるとき化学変化が起きて。ポップスの歴史はいつもそんな感じだったんじゃないかな。ジャマイカしかり、ニューオリンズしかり」
(メーカー資料から)
収録曲
1. ちょっとの愛なら傷もつかない
2. ぼくの純白
3. 未来
4. ユヴァル・ジョブ・ハーギル
5. ヨンボ
6. とりあえず、これまでの人生の要約
7. 少年達の季節
8. ぼくは驚かない
9. イェッシュ
10. マスク
11. 反復するコーラス