AKIKO YANO / JAPANESE GIRL

海外ディストリビューターの World Music の新譜案内に鳴りもの入りで出ていた矢野顕子の1976年のデビュー作US盤、入荷して来ましたよ。そういう時代になってしまったんですねえ。確かリトル・フィートのビル・ペインほかリトル・フィートの面々と作った音作り、耳に残っていますよ…、ところで、当時の日本のポピュラー音楽なりロックなり、やっぱり世界標準であったことは、レコード生産量においてもうかがえるような気がします。70年代のデータだったかと思いますが(どこで読んだか忘れたので細かい数はお許しを)、世界で一番レコード(アナログ)の生産量が多かったのは米国、その次が日本、そのまた次がブラジル、ということになるそうです。多けりゃイイということではないにしても、そいういう業界の膨らみが、いろんな音楽、例えば、コマーシャリズムにクロスしないような音楽も生み出していたのは確かでしょう。実際、米国、日本、そしてブラジルには、70年代当時、実に面白い音楽が多いことは皆さんも御存知の通り。この矢野顕子のファーストも、そんな面白い音楽の代表的な作であることは言わずもがな。そうした中、日本の音楽の紹介が世界的にも遅れた理由というのは、漢字やひらがなの問題でしかないと思いますよ、つまり日本語という問題です(いわゆるラングェージ・ヴァリアーということですね)。それは、我々がタイやカンボジア、あるいはラオスの音楽を聴くのが遅れた理由と同じじゃないかとも思います。なにしろ、アーティスト名も読めないんですから…。
そんな中で、この “Japanese Girl” 、わかりやすいですよね、先陣を切る中で紹介される理由もわかります。って、作品としてその制作過程の中で、既に海外市場を狙えると、当時から判断されていたんじゃないでしょうか(だからこそのリトル・フィート、ロス録音じゃないでしょうか?)。が、40年以上を経てのUS発売、“ワールド・ミュージックという聴き方” が浸透することを経て、やっとそういう時代になったわけですね。…以上、なんか無駄なこと書いてしまったような気がもしますが、アナログ盤は帯付きです!

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