先般、ウアムリア奈津江さんに初めて買い付けていただいた時には目を疑いましたね、ホント。LP時代にもアルバム・リリースの形跡がない伝説のシャウィ歌手、アイッサ・ジェルムーニのCDがあるなんて(CDRですけどね)!で、手元に置く間もなく即売り切れ、すぐに>こちらで詳しい解説を書いていただきました。 bunboniさん陳謝!で、その歌、何と言いますか、世界で一番シブイ歌? かも…、個人的にはブラインド・レモンとか成田雲竹より、渋さにおいては上!と、思っています(って、比較の対象を完全に誤ってますが)。
赤ジャケ再入荷!
緑ジャケ在庫あり
青ジャケ再入荷!
*付記 ノイズ等かなりありますが(特に緑盤冒頭)、おそらく1940年代のペーパーテープ録音と思われ、マスターの劣化によるものです。CDR自体の問題ではありません。
以下、奈津江さんのコメントです!
北東部オレス山脈地域のバトナ、カンシュラ、ウム・エル・ブアギ周辺のシャウイ圏。54年に勃発した独立戦争の発端はバトナの山岳部であり、シャウイ民族は 誇りが非常に高いが、カビールほど固有の民族的アイデンティティを主張することなくアラブに同化した寛容な民族である。
シャウイの 巨匠アイッサ・ジェルムーニ(1886-1946) はアラブ人として(そしてアフリカ人としても)初めてフランスでレコード録音をし、1937年にオランピア劇場(アラブ歌謡の 女王ウンム・クルスームの伝説のオランピア公演よりも前の出来事)での公演を果たした人物で人間国宝的存在。彼が歌うシャウイ民謡は葦笛ガスバを伴奏にオ レス山間の農民や羊飼いの慰安の役目を持っていた。山岳地帯に広がる農家に届くように山彦のような強烈な声量とコブシを唸らせ、人生の喜びや苦しみ、愛を歌っている。