「音楽を通じて世界を掘り起こす」をモットーに2015年にスタートしたフランスの謎の新レーベルAkuphone。新作は1960〜70年代の知られざるシンハラ&タミル歌謡の二枚組CD(or LP)30曲のコンピ盤。歌うは老若男女、中には少女の歌手まで。一曲目のパウル・フェルナンド以外は全く知られていない歌手ばかりですが、豪華ジャケに24ページの英文解説&フォトBOOK付き。
ポルトガル〜カリブ音楽からの影響を受けたバイラを中心に、ボリウッドのメロディー、欧米のロックンロールやイエイエ、タミルのヒンドゥー祭礼音楽、仮面劇コーラム、シンハラの仏教音楽などが絶妙に混じり合い、熱帯のおおらかさと、スリランカ(シンハラ?)ならではの不思議な暗さのバランスもたまりません。シタールやタブラーから木琴、エレキギター、電子オルガン、各種パーカッション、ホーンズ、オーケストラまで使った贅沢な生演奏(時代的に当然ですが)プロダクション、近年の情けない電子バイラとは全くの別モノです。当時の人気レコード会社Sooriya Records(太陽レコード not 大洋レコード!?)の音源が中心。アジアの知られざる歌謡ジャンルに手を伸ばしたい方は必聴でしょう!
▲Sooriya Recordsの参考映像