SAMBASUNDA QUINTET / JAVA

これは快挙です。ジャワの伝統音楽温故知新大編成パーカッション集団サンバスンダが精鋭5人のみでバンド内新バンドを結成、その初アルバム。カチャピ(大小2組)とスリン、女性歌手によるスンダの古典歌謡トゥンバン・スンダの形式に、トゥンバン・スンダでは用いられない庶民的な両面太鼓のクンダンを加え、リズム面を強化しています。これまでパーカッションが賑やか過ぎたり、アレンジに凝りすぎたりと、やりたいことはわかるんだけど、ちょっと君たち力を抜いてよ!と言いたくなる作品も多かったサンバスンダだけに、これほど力を抜いて、渋いアルバムを出してくるとは思いも寄りませんでした。う~ん、素晴らしい! 録音とプロデュースにはサバハバス・ムスタファことコリン・バース。曲の多くはトゥンバン・スンダの伝承曲やジャイポンガンなどをアダプトしたもの。女性歌手ネン・デリ・アンドリアティ一のねっとりとしたコブシ回しとカチャピ・スリンのたおやかな音色を聞くとトゥンバン・スンダの知られざる名盤が複刻されたかのようですが、リズムへのこだわりは確かに現代的です。サンバスンダが苦手な方こそ聞いていただきたいです傑作です。

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