2014 BEST 10 ALBUMS 本多 千秋さん

2014年に聴いたべスト・アルバムです。順不同。歌手名/ アルバム・タイトルの順。

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1. KASIA RODOWICZ  / PIOSENKI POLSKIE
(2013)    POLAND
2. KAYAH  / TRANSORIENTAL ORCHESTRA
(2013)    POLAND
3. MARIA BURMAKA    / TIN’ PO VODI
(2014)    UKRAINE – KHARKIV
4. DIMITRA GALANI    / ALLIOS
(2014)    GREECE
5. ISABELLE BOULAY  / MERCI  SERGE REGGIANI
(2014)    CANADA-QUEBEC
6. FAEY / GOLDEN APPLES
(2014)    GERMANY
7. CARA DILLON /A THOUSAND HERATS
(2014)    UK-NORTHERN IRELAND
8. EARN SURATTIKAN(EARN THE STAR) /RAYA HARNG KONG KHON MOD JAI..
(2013)  THAILAND
9. GOT JUKKRAPUN    KID TUENG SURAPOL SOMBATCHAROUEN
(2014)   THAILAND
10. CHALACHEW ASHENAFI / FANO
(2013)    ETHIOPIA

番外:ANNA MARIA JOPEK / SOBREMESA
(2011)    POLAND

今年は個人的には優れた作品が異常に多かったので、以下に注目すべき人名(発売年)を列挙すると、
イ・ソラ(2014)、ハン・ヨンエ(2014)、キム・チュジャ(2014)(取り寄せ注文中ですが)以上韓国女性歌手だが、それぞれ6年、11年、26年?ぶりの作品、チェリー・マー(2012) /中国、 黛青塔娜&哈雅楽団(2009,2011)/内モンゴル、 キング・アイソバ(2014)/ガーナ、HK(2013)/フランスーアルジェリア、ジョアナ・アメンドエイラ(2013)、エルデル・モウティーニョ(2013) 以上 ポルトガル、スヴィ・テラスニスカ(2014)/フィンランド、ハリス・アレクシウ(2014)/ギリシャ など(他にもある)である。

また、今年は、べスト・アルバムについて簡単な説明を記しておく。
1. は ポーランドの過去(社会主義体制時)の有名曲(アンナ・ゲルマンなど)のジャズ・ボーカル風リメイク、2.はポーランドから見たユダヤ音楽絵巻で、彼女のワールド・ミュージック系作品としてはゴラン・ブレゴヴィッチとの共演盤を超える内容かと思う。彼女はイダン・ライヒェルともライブを一緒にやっている。3.はロックーフォークの流れだが、時事的な観点からも選んだ。彼女の出身のハリコフは東ウクライナにある都市なのだがウクライナ語で歌われている。4.は曲のアレンジ・演奏が素晴らしく、5.はカナダのポップ歌手がレジアニのレパートリーをカヴァーしたもの、6.はドイツの中世音楽ートラディショナル・フォークバンドのFaunのメンバーElisabeth Pawelkeのソロで、晩年西サモアに移住したロバート・ルイス・スティーヴンソン(「ジキルとハイド」の作者ですね)などを題材としている。7.は6年ぶりの新作で「My Donald」などの名曲を含む。8.はウーン・ザ・スターがおそらく本人名義で出したもので、モダンなルーク・トゥンの中では一番手ごたえがあった。

 しかしながら、伝統的ともいえるスラポン・ソムバッチャルーンのカヴァー9.、アズマリの原型ともいうべき?10.ともに新しい流れを予感させる。

 番外はディスク・ユニオンから取りあえずヴィシェグラード(ハンガリーの都市)諸国音楽の本が出たこともあって、ここに並べた。彼女はジャズに分類されているが(ミュージックマガジンの定番1000にも載っている)、この盤はポルトガル系音楽に焦点を当てていて Beto Betuk、Luis Guerreiro、Camane(カマネー)、Paulo de Carvalho、Sara Tavares、Tito Paris 、Yami、Ivan Linsと共演し一部ポルトガル語などで歌っており、自作のファド(ポーランド語)まで披露してくれる。Richard Bona 、Mino Cinelu, Oscar Castro-Neves , Dhafer Youssef らと共演した「ID」と共にワールド・ミュージックファンにもアピールする内容かと思う。彼女はYoussou N’dour(今さらの人かな?)ともライヴで共演している。「ソブレメザ(デザート)」においては共演アーティストのアルバムを聴いている人には知っている曲もあるはずだ。